なべとびすこのなすべきこと

やってみたいをやってみよう。短歌を中心にいろんなことをやっている歌人のブログ。

「相手のことを思った故に変な行動に出て誰かを傷つけるパターン」の演出やめろ

今期のドラマは、
いだてん相棒3年A組メゾンドポリス
を見てます。

 

今回は「3年A組」の話。

毎回続きが気になるし、今週(第6話)は特に現代のタイムリーな問題(SNSの不適切動画投稿)に切り込んだ感じで良かったんですよね。

 

ただ、どうしても「ドラマのこのパターン嫌いやわぁ…」ってやつがあったんですよね。

 

 私が嫌いなパターンといえば、以前書いた「警察の闇」パターンですが、他にもあるんですよ。

nabelab00.hatenablog.com

 

3年A組」のあらすじは、めっちゃ簡単にいうと、

担任の美術教師が29人の生徒にを人質にして、教室に立てこもって最後の授業をするって感じです。その授業のなかで、自殺したクラスメイトの謎が解き明かされていく…って感じです。

気になる方は公式サイトを見てください。

www.ntv.co.jp

 

ここから完全にネタバレなので、「3年A組」見てて6話目がまだの方は、青文字の部分は読まないでくださいね。

 

6話では、


「学校の先生の中に犯人がいる」、「夜までに犯人が名乗り出ないと教室を爆破する」って担任が言うんですよね。

 

生徒たちは誰が怪しいかを話し合って、水泳部の顧問の先生が怪しいなって話になるんですよ。

 

で、水泳部の顧問の先生に過去にパワハラを受けた女生徒の涼音ちゃんが、顧問のパワハラを暴露した動画を撮って、SNSに流して、顧問を追い詰めようとするんですよね。

 

ただ、結局このパワハラ「本人(涼音ちゃん)のためを思ってやった行動」だったことが顧問から伝えられ、

暴露しようとした涼音ちゃんがめっちゃ後悔するけど、実は動画は主人公によって公開前に止められてて、

 

涼音ちゃんはホッとしたものの、主人公に胸ぐら掴まれたりしながらめちゃくちゃ怒られる

 

って流れなんですけど。私が嫌なのは、
この「本人のためを思って」のとこですわ。

 

だって、この「本人のためを思って」の内容おかしいんですよ。

 

涼音ちゃんはめちゃくちゃ努力家やったんですけど、そのせいで病気になってしまったんですよ。


これ以上水泳を続けると命に関わるって、母と顧問が医者から言われるんですよ。


でも本人に言っても絶対納得せえへんからって、顧問が何したと思います?

 

病院に付き添ってくれた彼氏との写真を盗撮して、「彼氏とイチャついてサボってる奴はいらん!!」って言って2人が仲良くしてる盗撮写真をほかの部員もおる場所でバラまいて部活辞めさせたんですよ。


は?


顧問「俺にはその方法しか思いつかなかったんだ…」


は?

 


いや、最終目標の「水泳辞めさせる」は果たしてますけど、結局顧問も母親も、本人に病気のこと伝えてないんですよね。

 

そんな状態なら、水泳辞めてもほかのスポーツ始めるかもしれないじゃないですか。


しかも、彼氏できたから辞めさせられたってことは、下手したら今後、彼氏ともうまくいかなくなったりするおそれもあるじゃないですか。

 

何より、鈴音ちゃんはめっちゃ努力家やのに、この一件で辞めさせられるって、言うたら「一瞬で努力が水の泡」になる経験をしてしまうわけで、そういう経験って、たとえば今後の受験でも、仕事でも、「どうせ一瞬で水の泡になるかも」って思って、努力しなくなるおそれまであると思うんですよね。

 

もっと言えば、ほかの水泳部員も「この部活では恋人できたら辞めさせられる」っていう恐怖心を植え付けられるわけじゃないですか。
高校生やから、ほかにも付き合ってる人おったかもしれんのに、その芽まで積むことになるじゃないですか。


主人公って、生徒たちに何回も「考えろ」って言うんですよね。

 

Let's think.


本質を見極めろ

って。


顧問、ほんまにちゃんと考えたんか?
母親、ほんまにちゃんと考えたんか?
ほんまにそれしか無かったんか?


たしかに、鈴音ちゃんがやろうとしたことは、顧問の将来のこととか、顧問の家族のこととかを全く考えずに、一時的な感情に惑わされてて愚かやとは思いますよ。

 

でも、顧問だって結局、鈴音ちゃんの将来のこと考えずに、一時的に水泳から遠ざけることしか考えてなくて、それがどんだけ心を傷つけるかわかってないし、「考え」が足りてないわけで、
主人公からそれについての言及があるべきやったと思います。

 

ただ、もちろん主人公が怒る理由もわかるんですよね。

この6話に至るまでに、鈴音ちゃんと同じように、一時の感情に惑わされて、先のことを考えずに、誰かを傷つけた生徒たちが散々後悔してるもの見てきたはずなんですよ。

それを散々見た上で、同じようなことをしてしまったから怒ったっていうのもあると思うし、まだ明かされてない主人公の過去とも絡んでくる話かもしれないんですけど、にしても顧問のやったことはないよなあと。

 

いろいろ言ったけど、菅田将暉の演技の迫力もすごかったし、ドラマ自体は面白いですよ。

で、本題の

「相手のことを思った故に変な行動に出て誰かを傷つけるパターン」なんですけど、

 

たとえば、


好きだったA君が急に酷いことを言ってきて悲しむ主人公…

 

と思いきや、

 

A君は不治の病でもう長くはない。だから、酷いことを言って嫌いになってもらおうと思った……。

 

みたいなやつですよ。


は?

 

そういえば、前にkansouさんのブログ(月9ドラマ『好きな人がいること』がベタ過ぎてちゃぶ台ひっくり返した - kansou)読んだときに、このドラマ見てなかったから、まだ平成のドラマでそんな演出あるんかって思ったんですけど、ここに書いてたの本当に共感しかなくて

 

海外行きを応援するためにわざと冷たい態度を取るってお前人間はじめてか?前世トカゲかなんかか?不器用な優しさが逆に心に染みますってか??笑わせんじゃねぇよ。ただ事情説明して「応援してるから」でいいじゃねぇかよ。

 

ほんまにそれ。

応援するため、とか、未練を残さないようにするため、とか、それって本当に相手のためなんですか?

 

結局「話し合って解決」っていう一番王道かつ大切なやり方から逃げてるのが不誠実じゃないですか?

 

と思って、この前録画した「キスマイ超BUSAIKU!?」見てたんですけど。

 

この「キスマイ超BUSAIKU!?」の「キスマイBUSAIKUランキング」コーナーは、「メンバーがテーマにそって自分がカッコイイと思う振る舞いを演じる」ってやつで、それを女性がランキング付けするんですよ。

 

この日のテーマは「この人と過ごしてよかったなぁと思える最高の別れ方」っていうテーマだったんですけど、最下位2人が、完全にこの「相手のことを思った故に変な行動に出て誰かを傷つけるパターン」の演出やったんですよ。

 

同棲していた部屋を出る最後の日っていう設定やったんですけど、

 

6位のメンバーの演出が

「俺との思い出ってなんかある?」って聞いて、旅行行ったとかいろいろ言わせるんですけど「全然覚えてないわ」みたいなこと冷たく言って、最後に思い出の詰まったアルバムをあげて、彼女が「覚えてんじゃん」って言って終わりですよ。


は?

 

最下位のメンバーの演出は、「別れよ」「もう好きじゃないから」みたいなことを冷たく言って出て行くんですけど、そのあと彼女の携帯が鳴って、彼女の母から、主人公から送られたメールが転送されてくるんですよね。

「マイコの海外行きを応援するために〜」「今までお世話になりました」みたいな内容なんですけど…

 は?

 

こいつらマジで話し合うという概念無いんか?

って思うんですよね。

それに対して、ゲストの片瀬那奈がめっちゃいいこと言ってて、

「彼女のために別れるってどうですか?」って聞かれたときに、「エゴじゃない?」「よかれと思って、みたいなことでしょ」って言ってて、全文同意でした。

 

だって、最後の演出で言うと、海外行きを応援したいことをちゃんと伝えて、あなたとなら海外とでも遠距離で応援できるよ、って言ってあげたほうが嬉しい人だっていっぱいいるじゃないですか。

ただでさえ海外っていう新しい環境でやっていくことになるんやから、「応援したい」ってほんまに思うなら、それを支えてあげてもいいじゃないですか。

もちろん、彼女の性格を考えて…っていうのはあると思うんですけど、それでもちゃんと話し合うって一番大事じゃないですか?


私は「逃げるは恥だが役に立つ」のドラマが大好きだったんですが、アレって不満があったときに徹底的に話し合ってたじゃないですか。

もちろん全ての夫婦があんな風に話し合ったりはできないんでしょうけど、でもそういう「相手のためを思って」独りよがりに考えて変な行動するっていうのは無かったと思うんですよ。

 

人間同士で関わって生きていくと、もちろん誤解は生まれるおそれはあると思うんですけど、「相手のことを思って」で済ませるのはよくないですね。

 

私たちには言葉があるんですよ。

意味のわからん行動をする前に、言葉を使って、話し合っていきましょう。

 

2月〜3月のなべとびすこの予定まとめ

こんばんは、なべとびすこです。

2月、いくつかお仕事をいただいているので、おしらせします。

 

まず、一番大きなのはこちら。

OSAKAしごとフィールドで開催される「はたらく学校 文化祭」という激アツイベントのなかの1コーナーを担当します。

 

OL歌人に学ぶ!「短歌づくりで知る自分のシゴト観」というテーマで、トークセッションとワークを行います。

 

2019年02月20日(水)18:30〜20:00

参加費:無料

会場:OSAKAしごとフィールド

お申し込みは下記のリンクから。

shigotofield.jp

求職者や転職活動を検討されている方には特におすすめです。それ以外の方でも登録したら受講できるはず…、あとライブ配信もあります。

 

そして、もうひとつ。

「仕事のお悩み早期解決 入社3年以内に伸ばす仕事力」という若者向けのビジネス講座で、2つ講座を担当します。

いずれも、「入社3年」までの方がメインターゲットですが、それ以上の方や、求職中の方でもOKです。

 

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ボードゲームで「伝える」トレーニン

2019年02月16日(土)13:00〜15:00

参加費:無料

会場:OSAKAしごとフィールド

 

 

短歌で気持ちを表現してみよう

2019年02月28日(水)19:00〜21:00

参加費:無料

会場:〒540-0036 大阪府大阪市中央区船越町1丁目6−2 アズタビル4階

 

また、私の講座以外でも非常に面白い講座が多数あります!

ぜひいろいろ受けてみてください。

先ほどの画像で、他の講座についても詳細を確認してくださいね!

お申し込みは

06-6949-8122

に、お電話で、受講希望の講座名をお伝えしてください。

 

そして、3月は「ゲームマーケット2019大阪」に出店しますよ!

2019年3月10日(日) 10時~17時

会場:インテックス大阪

 

4度目のゲームマーケットです。

5月の東京開催には出店しないので、これる方はぜひ寄ってくださいね!

gamemarket.jp

 

先日、再びQuizKnockの皆さまが「オリジナル四字熟語制作ゲーム 漢々楽々」を遊んでくださいました!

www.youtube.com

 

しかし、現在通販では漢々楽々は在庫切れ…。増刷分は3月には追加しますが、通販よりゲームマーケットのほうがお安く買えますので、ゲームマーケットこられる方は、ぜひご注目くださいね!

【追記】2/12 僅かですが、増刷しました!

nabelab00.thebase.in

webで見れる好きな対談

前々から言うてますけど、「対談」が好きなんですよね。

もちろん、こういう対談の本を読むことも多いです。

 

↓『穂村弘の、こんなところで』

 

今回は、せっかくなんで、webですぐ読める記事のなかで、好きな対談をまとめてみました。(数年前のやつも多いです)

 

そもそも、対談って良いなあと思い始めたきっかけがこの記事。


穂村弘×ハルカ(ハルカトミユキ

www.google.co.jp

 

もともと私は穂村さんファンで、そこからハルカトミユキを知ったんですが、ハルカトミユキにハマりかけてるくらいでこの記事を読んで、より引き込まれました。

穂村さんが言っている内容は、エッセイなどでもよく出ている話ではありますが、ハルカさんも穂村さんのエッセイは全部読破しているので、その辺の良さをしっかり受け止めて進んでいる感じですね。

 

ハルカ:31文字に無理やり収めてる感じでしょうか。31文字なんですけど、31文字だけじゃないんですよね。何も説明していないのに、書かれている言葉以上のことが書いてあるように読めたんですよ。「これは私にとって小説や散文詩を読むよりも面白い」と思って、そこからいろんな歌集を読むようになりました。

↑の対談が掲載されているCINRA netは好きでよく見ているのですが、好きな対談が多いです。

対談の良いところは、対談相手に興味を持つきっかけになるところ。

ハルカトミユキにハマった私は、この対談も読んで、きのこ帝国を聴くようになりました。

 

ハルカ(ハルカトミユキ)×佐藤(きのこ帝国)

natalie.mu

 

 ハルカさん→穂村さんのような、憧れの人と話すような対談のパターンも好きですが、こういう同世代で感覚の近そうな人の対談も好きです。

 

同世代同士のパターンで言うと、もう圧倒的に一番好きなのがこれ。

 

安藤裕子×大塚愛

www.billboard-japan.com

 

みんな安藤裕子大塚愛にどんなイメージ持ってますか?

 

大塚愛って、「さくらんぼ」で売れて(デビュー曲ではない)、そのあとも「Happy Days」とか「SMILY」とか「ふレンジャー」とか明るい曲も多いし、もちろんしっとり系の曲も良い曲多いんですけど(「プラネタリウム」とか「黒毛和牛上塩タン焼680円」とか)、やっぱり「さくらんぼ」のイメージで明るい人やと思ってたんですよ。

 

で、安藤裕子は逆にちょっと影もありつつ不思議なイメージじゃないですか?

 

このインタビュー見たら度肝抜かれたんですよね。

 

--大塚さんは安藤さんにどんな印象を?

大塚 愛:小鳥と話せそうだなぁ。

一同:(笑)

大塚 愛:フィーリング的なものを大事にしながら生きている感じだから、絶対に私のことを心の底からキライだろうなって……

安藤裕子:この人、ネガティブなんですよ(笑)!

大塚 愛:いや、私はキライなタイプのど真ん中にいたと思う
安藤裕子:小鳥と話せる優しい人がそんな風に思う?
大塚 愛:「何あれ? 歌じゃなくない?」って思われていたんだろうなって。
安藤裕子:被害妄想が激しすぎる(笑)。

 

大塚 愛:「大塚 愛、可愛い」なんて「可愛いのレベルがめっちゃ低いな、チープだな」と思ってイラっとする(笑)。

 

--そこでどんな会話をするんですか?

大塚 愛:文句が多い。

 

めっちゃ暗いやん…

どういう気持ちで「わーたしさくらんぼー!」「もう一回!!」とか言ってたんやろう…

でも、安藤裕子が言ってるように、裏では体調悪そうにしてても、ステージ上では全く見せないっていうところで、この人すごいな、プロなんやな、って思いました。

 

もともと安藤裕子Twitterフォローしててたまたま見つけた記事やったけど、知ってるつもりになった大塚愛のイメージが180度変わって、ほんまに読んでよかったと思いました。

 

 

憧れの人との対談、同世代対談とかはわかりやすいけど、「コンセプトヤバイな」って対談も良いですよね。一番好きなコンセプトはこれ。


山中さわお×バカリズム

www.google.co.jp



タイトルが

the pillows山中×バカリズム 顔が似る二人は、内面も似てるのか?

 

いや、顔似てるだけで対談組むのすげえなって。

これOKやったら、三浦大知×伊沢拓司とかいけるやろ…やってくれよ…!

 

山中:基本的に俺、「誰かと対談したい」って思うことがあんまりないんだけど、升野さん(バカリズム)だけはどうしてもお会いしたくて。というのは……升野さんはいまいちピンとこないと思うんですけど、the pillowsの界隈では、僕と升野さんの顔がすごく似てるという話になっていて……。

バカリズムあ、それ、僕も言われたことあります(笑)

山中:やっぱりありますか(笑)。で、ツーショットでも撮れたら、俺としては相当嬉しいなと(笑)

 

こういう軽い動機から始まったものの、売れない時代が長かったという共通点とか、山中さわおっぽい「オルタナ」ってテーマもでてきて楽しめました。

 

あと、これ一番最高やなって思ったのが。

―山中さんは、そういうこだわりって何かありますか?

 

山中:俺の場合はMCとかかな。若いバンドとかで、誰かのフォーマットをそのままやってるパターンってよくあるじゃないですか。「今日はこんなにたくさん集まってくれてありがとう。最後までよろしく!」とか「のってるかーい!」とか。あれにすごく違和感があって。もちろん、ちゃんと心がこもっているなら「集まってくれてありがとう」でいいと思うけど、それほど思ってもないのにテンプレートとして言っているから、気持ち悪いんだよね。何にせよ自分の言葉で言おうっていうのは、若い頃からあったかな

後輩のバンドとかで、「MC何も考えてなかったです」とかステージ上で言ってるのを観ると、「そのくだりいらないよ!」って思う。

 

山中:ホントいらない。絶対MCやること決まっているのに、しゃべりだす寸前に独り言のように、「ああ、今日、何も言うこと考えてないな」って言って、そのあと本当に何も考えてないクオリティーのMCをやったら、「バカじゃないの? 考えろよ!」って思う(笑)。ステージ上でサボっていいことなんか一個もないのに、MCを考えないとか、何をやってんだって思うんだよね。

 

これ、ライブ行ったことある人わかると思うんですけど、

山中さわおのMCってめちゃくちゃ面白いですからね。

 

「久しぶりじゃないか」「元気だったかい?」「俺元気」っていう挨拶から始まるっていう定番のやつ含め、毎回MCめちゃくちゃちゃんとやるんですよね。オチまでちゃんとあるしふつうに面白いんで、説得力ありますね。

 


LITTLE×細川貴英

 

あと、そもそも私が「韻」に興味持ったのは、この対談のおかげです。これも、LITTLEのTwitterフォローしてたらたまたま見つけて、面白かったからこの細川さんのブログチェックしてて、書籍にたどり着きました。

 この本読んでなかったら、ラップやりたいなあとか、いろいろ聴いてみたいなあとかなかったと思うので、きっかけになった対談には感謝してます。

 


大森靖子×峯田和伸

憧れの人との対談パターン、これも好きでした。

峯田のファンで、ずっとメールで愚痴を送っていた大森靖子のことを覚えてたっていうのも感動的で、なんかすごいなあって。

 

──峯田さんが当時の大森さんに「歌ってみれば」とアドバイスしたわけじゃないんですよね?

峯田 言ってないと思う。でもいつもけっこう長いメールだったから、これを歌詞みたいにして歌えばいいのになっていうのは思ってたかな。

 

──峯田さんはアーティストとしての大森さんの存在を知ったのはいつですか?

峯田 誰かに聞いたんだよね。大森靖子っていう名前のミュージシャンがいて、面白いんだよって。いつだっけな。けっこう前に聞いて「大森靖子ってあの、俺にメールくれてた人かな?」と思って。

──名前を覚えてたんですね。


峯田 うん。だっていつもメールのタイトル「大森靖子」だったから。

 

 

穂村弘×ぼくのりりっくのぼうよみ

noahs-ark.click

 あと、やっぱり他ジャンルの対談は面白いんですよね。

穂村さん(短歌)とぼくのりりっくのぼうよみ(ミュージシャン)で、年代とかも違うんですけど、だからこそ短歌の定型の話とか韻の話とかも出てきて面白いと思いました。

「キニキリームキロッキ」の話なんかも、穂村さんのインタビューとかでは定番の話題ですけど、そういうのテッパンの話題って、他ジャンルでも結局ウケるから、なんか改めて読めて嬉しい、みたいなのありますよね。

個人的にこのあたりも面白かったですね。

 

穂村:もしTwitterが31文字だったら、日本中がみんなそれでツイートするわけだから、歌人だらけになったはずですね(笑)。俳句の人たちは17文字に設定したかったでしょう。でも、Twitterの文字数が適していて、あの長さで連続的にネタを書ける人っていうのも存在する。メディアができたことで才能が顕在化する。

ちょっと本当はまだ他もあるんですけど、一旦この辺にしときます。

【レポート】いろんな意味で歌会(2019/1/27)

1月27日、窪下恵さんとみちかさんと「いろんな意味で歌会」を行いました。

 

いろんな意味で歌会」とは、カラオケ×歌会の超即詠企画!


他の人が歌っている間に、その曲から歌詞の単語を拾って詠むというものです。

自分が詠まない単語を使う練習にもなりますし、自分が歌う曲の歌詞をみんなに聞いてもらえる機会にもなる最高の企画です。

今回も発表された短歌からそれぞれの自信作を送ってもらったので、掲載します。

 

【みちかさん作】


コンビニの期間限定商品を買い食いするよなお安い娯楽(2 Da future/ZORN


ベンチには痕ばかりが残ってて僕と君とは幽霊になる(雲と幽霊/ヨルシカ)


ふさげない傷を無視してふざけてる僕の血小板はダメな子(ハートに火をつけて/9mm Parabellum Bullet


真っ白な渡す予定ない花束を組んでるときが一番幸福(シャルル/バルーン)


手遊びの癖を知る人ができてからもう出なくなった僕のその癖(Home Alone/カネコアヤノ)


かぐたびにあなたの胸に帰るようまじないみたいなレモンの匂い(Lemon/米津玄師)


あの夏になくなったデパートの屋上で回転木馬は回るよ回る(あのデパート/日食なつ子)


丁寧に圧縮袋に詰めてある日が落ちる頃まで待ってて(愛を伝えたいだとか/あいみょん

 

【窪下恵さん作】


明日のため何かをただすことつみかさね蒼い日々から濃い藍となる(蒼き日々/plenty)


届けたいことばばっかりつめこんで君に届くよう折った飛行機(みなと/スピッツ


この街は不思議をひそめ生きている 知ったとき少し光ったりする(街/堂本剛


うずくまる僕を見てる僕の視線からかばうように立つ君の背中(有心論RADWIMPS

 

全身で喜びを感じるために今はとりあえずバイバイするよ(a Day in Our Life/嵐)

 

【なべとびすこ作】

人生をドブに捨てたい遊園地愉快な場所に似合いたかった(かわE/ヤバイTシャツ屋さん

 

幽霊になる前に見た走馬灯キャストにギャラを払えず浮かぶ(雲と幽霊/ヨルシカ)

 

人々の隙間をつなげて作る海サカナは話さず君だけを待つ(みなと/スピッツ

  

花束は他者(だれか)のためのものばっか自分のために祈らせてくれ(シャルル/バルーン)

 

下請けの作家が書いた筋書きを黒く潰して遠く遠くへ(スパイダー/スピッツ

 

 

白と黄がいびつに混じる目玉焼き正しい形を探してる間に(愛を伝えたいだとか/あいみょん

 

交点は動き続けてさわれない卵の殻のように逃げ行く(Step and Go/嵐)

 

以上です。

カラオケのセットリストはこちら。(途中で歌を詠まずに、歌詞に注目して聞いたりしていたので、詠んでいない曲もあります)

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湘南乃風の睡蓮花ぐらいのテンションで短歌詠みたい

今日は「いろんな意味で歌会」でした 。

 

nabelab00.hatenablog.com

 

こちらのレポートはまた書くとして、途中で前にやった「基本的にはふつうにカラオケに行くけどがっつり歌詞の内容に言及する会」もやってみました。

 

それで、何歌おうかな〜と思ったときにとっさに浮かんだのがこれでした。

 

www.youtube.com

 

この曲、いろんな意味でマジですごいと思うんですよね。

 

出だしは、ちょっと曲調も静かな和風っぽい感じではじまって、

 

睡蓮の花のように 朝日に向け今日も歌う
睡蓮の花のように この思い水面に光る

 

まあいい感じの歌詞なんですよね。逆に、サビだけなんとなく知っててカラオケ入れた人、「あれ?間違って入れたかな」と思うくらいですよ。

 

それが急に

 

上がりまくる季節が来た
ヤバくなれるのは誰…

 

早々に雲行きが急に怪しくなって参りました!

ヤバくなれるのは誰かな〜???!!!!

と思ったところで

 

俺! 俺! 俺! 俺! Ole! Ole!

 

 

俺! 俺! 俺! 俺! Ole! Ole!

 

耳だけで聞いててもわからないかもしれませんが、カラオケでこの字面見ると、めちゃくちゃギアがあがった感じがするんですよね。

曲の感じもあがってきて、このテンションのままサビに突入します!!!

 

Ah 真夏の Jamboree レゲエ<砂浜<< Big Wave!!

 

レゲエ<砂浜<< Big Wave!!

 

見習いたい、効果的な「<(小なり)」使い方

レゲエも良いし、砂浜も良いけど、何よりもBig Wave!! やぞ!!という強い意思を感じますね。

 

そしてこの曲の代名詞とも言える

 

「濡れたまんまでイッちゃって!!!」

 

「濡れたまんまでイッちゃって!!!」

 

カギ括弧を用いてるのも良いですね。ここで全員で声を出せよ、というメッセージも感じますし、最後のびっくりマークを贅沢に3つ使ってるところも良いですね。

そして、このパワーワードで、最大限にあがったテンションのままコールアンドレスポンスに突入…!

 

夏だぜ(Yeah!!) 夏風(Fuu!!) 夏晴れ(Yeah!!) 夏バテ(Boo↓↓)

 

夏だぜ(Yeah!!) 夏風(Fuu!!) 夏晴れ(Yeah!!) 夏バテ(Boo↓↓)

 

ポイントは、あげて、あげて、あげて、下げる(落とす)というところですね。

ここでも「↓↓」という視覚的にわかりやすい記号を用いているのもポイント。

(「夏だぜ」「夏風」「夏晴れ」「夏バテ」は韻を踏んでいます)

 

ここで2番に入るのですが、

 

黄色いバス越え江ノ島方面 スゲエ混み合ってる
ひまわり色した空への冒険 手取りあって

 

ここは「スゲエ混み合ってる」ってことが良いですよね。なんかわざわざ歌詞で言及しなさそうな情景でありつつ、

「スゲエ混み合ってる」=みんな江ノ島(夏の海、Big Wave)へ向かっているという、夏の盛り上がりと期待がわかりますね。

ひまわり色した空への冒険」という詩的な表現も飛び出します。(リズムが7・7なので下の句にしたい)

空はふつう青いもので例えることが多いと思うんですが、おそらく彼らの思っている夏の空はとても眩しく、明るく、輝いているようなものなのかもしれませんね。

 

そしてソロパートが続きますが、

 

そんな気分で(Yeah!!) 巨大(Yeah!!)
フランクフルトを頬張りながら

ここ、「巨大」って書いてるんですけど、ルビが振ってるんですよ。

 

なんて読むと思いますか?

 

 

巨大(ぶってぇ)

 

でかそ〜!! オリジナリティのあるルビ〜!!

そして、1番と同じくアゲアゲのサビ(Ah 真夏の Jamboree レゲエ<砂浜<< Big Wave!!〜)を終え…

 

突然降り出した雨 ベッドで涙浮かべ
小せぇ声で「なんで俺だけ…」
待ち受けにしている写メ 変顔で思わず吹き出し
泣き言なんて言えるか「馬鹿やろうが! 寂しくなんかねぇ!!」

 

」「浮かべ」「だけ」「写メ」など細く韻を踏みつつ、弱音とつよがりという内面的な部分を見せていきます。

 

そして3度目のサビ(Ah 真夏の Jamboree レゲエ<砂浜<< Big Wave!!〜)を終え、曲調がまた変わります。(この曲、曲調めっちゃ変わる)

 

夏の日差しが眩しすぎて 本当の笑顔見えなくなって
空を見上げることも忘れ 地面向いて足踏みしてるんじゃねぇ!
約束された明日なんてねぇ!! 当たり前なんて思ってるんじゃねぇ!!!
朝が迎えに来る幸せ 睡蓮とともに…

 

自分のことを鼓舞するような「じゃねぇ」の繰り返し、そしてここでも「!」がどんどん増えていくことで、視覚的に、感情の昂りを表現しています。

サビの「夏バテ(Boo↓↓)」のとこでも思ったんですが、「夏の日差しが眩しすぎて 本当の笑顔見えなくなって」というところとか、夏の「悪いところ」をちゃんと書いてるのもよくないですか?

 

そして、最初に出てきた「睡蓮」というワードが出てきて、また曲調が変わり、序盤の歌詞に戻ります。

 

Ah 人生という旅に出た俺たちには 後戻りはない
いつの日にか あの睡蓮の花のように
今まで流した涙の泉の上咲かせ

 

ここでも睡蓮が登場します。

この曲はあまりのサビのハイテンションっぷりに惑わされて、とりあえずテンション高い明るい曲、と思われているかもしれないんですが、

これまでの歌詞で、「なんで俺だけ…」「夏バテ(Boo↓↓)」「夏の日差しが眩しすぎて 本当の笑顔見えなくなって」など、悩みやネガティブな要因もしっかり描かれてるんですよ。

歌詞の序盤で出てきた睡蓮は

 

睡蓮の花のように 朝日に向け今日も歌う
睡蓮の花のように この思い水面に光る

 

という内容だったんですが、

 

あの睡蓮の花のように
今まで流した涙の泉の上咲かせ

 

というところで、この曲の歌詞に挿入されていた「涙」がなければ、睡蓮の花は咲かない、悲しみを乗り越えて咲いていけ!!という強いメッセージがわかります。

そして再度曲調が変わり

 

また始まった 真っ裸で 走り出した Season 夏は好きか? 

 

このあとのコールアンドレスポンスなんですが

 

Uh〜Hi!Hi!

 

ためてから上げるパターン。これ声に出すとめっちゃ楽しいのでみんなも声に出してくださいね。

 

あと、ここも、いきなり「Hi!Hi!」じゃなくて「Uh〜」があることで、悲しみや悩みを超えて咲く睡蓮、というモチーフとあっていて良いですよね。

 

曲も大詰め。ここでも、

 

出会って 泣いて 笑って 泣いて
笑って 泣いて 笑って 泣いて

 

これまでの、あげてさげてというパターンをここでも使っています。

あと、ここも「笑って」で終わるんじゃなくて「泣いて」で終わるんですよ。だって泣かないと睡蓮咲かないんで

 

最後にまた

 

「濡れたまんまでイッちゃって!!!」

 

で終わりです。このぐらいのテンションで短歌詠んだら何かが変わる気がしますね。

 

刑事モノのドラマ、最終回直前あたりに「警察の闇」を安易に出すのやめてくれ

だいぶ前にやった連ドラ座談会って企画(今期のドラマの復習と来期のドラマの予習をやろうね、みたいな企画)がありまして、その時からもう何回も言ってるんですけど


「1話完結の刑事モノって最初楽しく見てても最終回近くなると『警察の闇』出してくるのほんま萎えるんですよね…」

 

そして、そう言った直後に見ていたドラマ「シグナル」(坂口健太郎主演)もそうなってしまったんですよね。

 

警察の闇パターンとは、「刑事モノ(または弁護士モノ)で一話完結で楽しく見てたところに、最終回直前の盛り上がりのために警察の闇を出してくるパターン」のことです。

 

前からよくある展開やな〜とは思ってたけど、あまりに多すぎませんか。

警察と政治家が癒着して、アホな息子の卑劣な犯罪をもみ消し、それに気づいた主人公が怒り、主人公の上司がなだめて、怒りがおさまらない主人公が一矢報いるために頑張るのもうよくないですか。

 

 

そして、私の考える「警察の闇」黄金パターン

 

・主人公は真実の追求に異常なこだわりがある変人

 (過去に冤罪事件に家族等が巻き込まれたなどのバックグラウンドをほのめかし視聴者を惹きつける)

 

・基本的に一話完結だったのに、最終回直前あたりから長期の事件へ

 (後半の展開を盛り上げるため)

 

・その長期の事件が主人公の過去(冤罪事件)と関わりがある

 (主人公のバックグラウンドを明確にするため)

 

・過去の事件の犯人はだいたい警察や政治家などの公的機関の偉いさんのバカ息子で、警察と政治家がタッグを組んでもみ消し

 

・真実を突き止めようとして干された(または殺された)ジャーナリストが手がかりを握っている

 

・ジャーナリストが生きている場合はボロボロの家に住みがち

 

・過去の冤罪に関わっていた人物が、過去の事件を蒸し返されるのを防ぐため、最終回直前の新たな事件にももちろん絡んで圧力をかけてくる

 

・なんやかんやで今回の事件も昔の事件も真実がわかる

 (最終回なので)

 

・めでたしめでたし…に見えて、まだ闇は終わってなかった!!

 (いつでも続編ができるように)

 

 

みたいなやつ多すぎません??

この黄金パターンじゃなくても、とりあえず、最終回が近づいたら「組織の闇」出しとけ!!みたいなんが嫌なんですよ…

 

いつもの1話完結のもうちょっと長めのやつやっててくれたら良いんですよ…。

 

いや、この「警察の闇」パターンが、なんかメッセージ性があったらいいんですけど、たぶんやけど、

とりあえず最終回に向けて盛り上げたいだけでしょ?!

 

って思うんですよね。 

 

って言いながら、私ここ数年観た中でかなり好きな映画がこれなんですけど

 

「日本で一番悪い奴ら」

 

柔道特別訓練隊員として警察に入った諸星は、20代後半になって現場に配属されるが、叩き上げの刑事たちの前では右往左往するのみ。警察組織に認められる唯一の方法―それは【点数】を稼ぐこと。あらゆる罪状が点数別にカテゴライズされ、熾烈な競争に勝利した者だけが認められ、生き残る。そのためには汚物に飛び込み、“S(エス)(=スパイ)”を見つけだせば、優先的に情報が手に入る。こうして諸星を慕って集まった3人のS(エス)たちとの狂喜と波乱に満ちた四半世紀が始まる。

 

いや、ガチの警察の闇

 

でもこれ、実際に起きた事件なんですよね。

しかも、単に実際の事件を通して警察の闇を暴く!

というよりは、

純粋がゆえに、明らかに間違った方向に進んでしまう主人公の生き方、みたいなところに焦点が当たってるのが好きなんですよね。

主人公は最終的にめちゃくちゃ悪いことをしてるけど、それまでの過程がわかるから憎みきれないというか。

 

安易な警察の闇パターンって、そういうのなくないですか?

 

今期のドラマも「トレース」「イノセンス」見て、

 

で、でたーw 今回も警察の闇パターン奴〜!

 

という突如懐かしのネットスラングを使いたくなるくらいの気持ちになりました。

 

私が好きなドラマランキング2位がこれも弁護士モノの「リーガルハイ」(一期)なんですが、リーガルハイって最後の大きい話が、実際日本で起きてるような原発問題とかにも絡みそうなやつだったじゃないですか。

 

しかも、組織の闇だけじゃなく、村人たちの意識の甘さとかにも注目してて、なんかちゃんと「人間」が描かれてた気がするんですよね。

(見たのだいぶ前なんで、敵側の描かれ方は曖昧ですが)

 

警察の闇パターンって、その闇の周辺の人物の人間性があんまり見えないんですよね。

 

やらかしてるバカ息子のバックグラウンドも、それをかばう闇の人物のバックグラウンドもあんまりわからんまま、とりあえず「悪い奴」って感じ。

 

もちろん世の中にはサイコパスと呼ばれる人たちもいるし、すべての犯罪の背景にきちんとした理由があるか正直わからんけど、なんかただのストーリーを盛り上げる「駒」っぽいのが嫌なんですよね。

 

あと、関係ないんですけど、

 

少年漫画、少女漫画の主人公またはその仲間の内ひとり、だいたい最終回直前に教師目指し出すのやめてくれ

って話もいつか書きます。

 

【直近の告知】

nabelab00.hatenablog.com

 

shigotofield.jp

【レポート】俺の!歌会!!@東京

先日、東京に行った時に、 「俺の!歌会!!」を開催しました。

 

俺の!歌会!!」は、「人が詠んだ歌をまるで自分が詠んだ歌かのように紹介して、魅力を語る歌会」です。

全員の短歌を匿名で回収してシャッフルしてそれぞれ一首引く
→引いた歌を「人が詠んだ歌をまるで自分が詠んだ歌かのように紹介して、魅力を語る

という流れです。

 

私を含めて8名で開催しました。

まずは 全員の短歌をご紹介します。

 

 

サウザンドアイランドドレッシングを言うときのどのドを省くのもかわいそう/中本速

 

飲み会で素面のきみのまわりには箸袋製の鶴ばかりいる/荒地識

 

ボトルレターにあらゆるパスワードをいれて僕がのっとられるまでの日々/はね

 

平成が終わる時間にこの世から消えるところを猫は見ていた/アサヒ

 

定型文(テンプレート)だらけの式場 君だけがドレスを着てても紛れもなく君/なべとびすこ

 

ドラえもんになっていました兄さんが逮捕された三月十九日午後二時は/真壁カナ

 

ありがとう とりあえず言う ありがとう 呪いを解(ほど)く呪文のように/大島 健志

 

スリジャヤワルダナプラコッテって10回言うときおいしそう 5度目のナプの口でしたキス/平出奔

 

 

 以上、8首でした。

破調の短歌、挑戦的な内容の短歌が多いのが印象的でした。

せっかく歌会でいろんな人の意見も聞けるので、いろいろ挑戦したくなりますよね〜という話もありました。

また、「自分の短歌じゃない短歌を、自分の短歌のように紹介する」という設定のため、何を言っても状況がある程度面白いので、和やかな雰囲気になりやすいのもポイントです。

 

時間が余ったので、「短歌DJ」も行いました。

 

短歌DJ」は歌集を使ってかんたんにできる遊びです。

通常は歌集を用意して行うのですが、なぜかほとんど全員が歌集を持参していたので、できてしまいました。

こちらも楽しいので、歌人同士で遊ぶ時はぜひやってみてください。

nabelab00.hatenablog.com