なべとびすこのなすべきこと

やってみたいをやってみよう。短歌を中心にいろんなことをやっている歌人のブログ。

刑事モノのドラマ、最終回直前あたりに「警察の闇」を安易に出すのやめてくれ

だいぶ前にやった連ドラ座談会って企画(今期のドラマの復習と来期のドラマの予習をやろうね、みたいな企画)がありまして、その時からもう何回も言ってるんですけど


「1話完結の刑事モノって最初楽しく見てても最終回近くなると『警察の闇』出してくるのほんま萎えるんですよね…」

 

そして、そう言った直後に見ていたドラマ「シグナル」(坂口健太郎主演)もそうなってしまったんですよね。

 

警察の闇パターンとは、「刑事モノ(または弁護士モノ)で一話完結で楽しく見てたところに、最終回直前の盛り上がりのために警察の闇を出してくるパターン」のことです。

 

前からよくある展開やな〜とは思ってたけど、あまりに多すぎませんか。

警察と政治家が癒着して、アホな息子の卑劣な犯罪をもみ消し、それに気づいた主人公が怒り、主人公の上司がなだめて、怒りがおさまらない主人公が一矢報いるために頑張るのもうよくないですか。

 

 

そして、私の考える「警察の闇」黄金パターン

 

・主人公は真実の追求に異常なこだわりがある変人

 (過去に冤罪事件に家族等が巻き込まれたなどのバックグラウンドをほのめかし視聴者を惹きつける)

 

・基本的に一話完結だったのに、最終回直前あたりから長期の事件へ

 (後半の展開を盛り上げるため)

 

・その長期の事件が主人公の過去(冤罪事件)と関わりがある

 (主人公のバックグラウンドを明確にするため)

 

・過去の事件の犯人はだいたい警察や政治家などの公的機関の偉いさんのバカ息子で、警察と政治家がタッグを組んでもみ消し

 

・真実を突き止めようとして干された(または殺された)ジャーナリストが手がかりを握っている

 

・ジャーナリストが生きている場合はボロボロの家に住みがち

 

・過去の冤罪に関わっていた人物が、過去の事件を蒸し返されるのを防ぐため、最終回直前の新たな事件にももちろん絡んで圧力をかけてくる

 

・なんやかんやで今回の事件も昔の事件も真実がわかる

 (最終回なので)

 

・めでたしめでたし…に見えて、まだ闇は終わってなかった!!

 (いつでも続編ができるように)

 

 

みたいなやつ多すぎません??

この黄金パターンじゃなくても、とりあえず、最終回が近づいたら「組織の闇」出しとけ!!みたいなんが嫌なんですよ…

 

いつもの1話完結のもうちょっと長めのやつやっててくれたら良いんですよ…。

 

いや、この「警察の闇」パターンが、なんかメッセージ性があったらいいんですけど、たぶんやけど、

とりあえず最終回に向けて盛り上げたいだけでしょ?!

 

って思うんですよね。 

 

って言いながら、私ここ数年観た中でかなり好きな映画がこれなんですけど

 

「日本で一番悪い奴ら」

 

柔道特別訓練隊員として警察に入った諸星は、20代後半になって現場に配属されるが、叩き上げの刑事たちの前では右往左往するのみ。警察組織に認められる唯一の方法―それは【点数】を稼ぐこと。あらゆる罪状が点数別にカテゴライズされ、熾烈な競争に勝利した者だけが認められ、生き残る。そのためには汚物に飛び込み、“S(エス)(=スパイ)”を見つけだせば、優先的に情報が手に入る。こうして諸星を慕って集まった3人のS(エス)たちとの狂喜と波乱に満ちた四半世紀が始まる。

 

いや、ガチの警察の闇

 

でもこれ、実際に起きた事件なんですよね。

しかも、単に実際の事件を通して警察の闇を暴く!

というよりは、

純粋がゆえに、明らかに間違った方向に進んでしまう主人公の生き方、みたいなところに焦点が当たってるのが好きなんですよね。

主人公は最終的にめちゃくちゃ悪いことをしてるけど、それまでの過程がわかるから憎みきれないというか。

 

安易な警察の闇パターンって、そういうのなくないですか?

 

今期のドラマも「トレース」「イノセンス」見て、

 

で、でたーw 今回も警察の闇パターン奴〜!

 

という突如懐かしのネットスラングを使いたくなるくらいの気持ちになりました。

 

私が好きなドラマランキング2位がこれも弁護士モノの「リーガルハイ」(一期)なんですが、リーガルハイって最後の大きい話が、実際日本で起きてるような原発問題とかにも絡みそうなやつだったじゃないですか。

 

しかも、組織の闇だけじゃなく、村人たちの意識の甘さとかにも注目してて、なんかちゃんと「人間」が描かれてた気がするんですよね。

(見たのだいぶ前なんで、敵側の描かれ方は曖昧ですが)

 

警察の闇パターンって、その闇の周辺の人物の人間性があんまり見えないんですよね。

 

やらかしてるバカ息子のバックグラウンドも、それをかばう闇の人物のバックグラウンドもあんまりわからんまま、とりあえず「悪い奴」って感じ。

 

もちろん世の中にはサイコパスと呼ばれる人たちもいるし、すべての犯罪の背景にきちんとした理由があるか正直わからんけど、なんかただのストーリーを盛り上げる「駒」っぽいのが嫌なんですよね。

 

あと、関係ないんですけど、

 

少年漫画、少女漫画の主人公またはその仲間の内ひとり、だいたい最終回直前に教師目指し出すのやめてくれ

って話もいつか書きます。

 

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