なべとびすこのなすべきこと

やってみたいをやってみよう。短歌を中心にいろんなことをやっている歌人のブログ。

ミソヒトサジ1周年記念コンテスト「ミソコン」優秀者発表!

10月に開催した「短歌カードゲーム ミソヒトサジ」のコンテスト #ミソコン の優秀賞を発表します。

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ミソコン
「ミソコン」はざっくり言えば、ミソヒトサジで作った名作短歌をTwitterで発表しよう!
なべとびすこと天野慶さんとユキチさんがそれを審査するよ!という内容です。
詳しくは↓
 
そして、コンテスト期間の31日間でTwitter上に140首ものものミソヒトサジで作られた短歌が投稿されました。
参加してくださった皆さま、本当にありがとうございます!
そして、ミソヒトサジ制作者の私、なべとびすこと、ミソヒトサジのイラストを担当したユキチさん、また歌人として活躍されている天野慶んの3人が、全作品を作者を伏せた状態で、純粋に短歌だけを見て審査させていただきました。
それぞれが、本当に自分の1番が良い!と思った歌を選びました。
優秀賞を発表させていただきます。
 
【なべとびすこ賞】
イエーーイ!!渡りきったらのぼり棒虹色に塗りリンボーダンス
(作者:ルイージ店長  さん)
 
〈選評〉
縦に伸びるのぼり棒を、虹色に塗って横に倒せばリンボーダンスの棒として使えるという発見。
「のぼり棒」はブランコや鉄棒と違って、公園に一般的に置いてあるものでもなく、本当に小学校の中だけにある、子供時代の象徴のようなアイテム。
渡りきってしまって目標を終えたのぼり棒は、普通は多くの少年にとって大人になれば忘れてしまうような存在ですが、虹色に塗ることで新たな生を与えられる。
のぼり棒とリンボーダンスという無関係に見えるカードが短歌の中で1つの点でつながる面白さ。そして、上を目指すためののぼり棒は、リンボーダンスの棒になって、くぐるためのものになる。
この歌はのぼり棒の再生物語であると同時に、少年の成長物語であると言えます。
また、イエーーイ!、虹色に塗り、リンボーダンスという一貫したテンションの高さ。さらには、「のぼり棒」と「リンボー」の「り(ん)ぼう」でしっかり韻まで踏んでいます…。この短歌になべとびすこ賞を贈ります。
 
【ユキチ賞】
ヘイ彼女、絶望してものほほんと
しようじゃないかあの手この手で
(作者:ハイサイ・オ・ジサン  さん)
 
〈選評〉
‪短歌素人ながら審査員として参加させていただきました。
たくさんの応募作品の短歌一首一首に、ストーリーや世界観を想像できて、「短歌楽しいぞ!」と思いました。
その中でも、あのカードたちの組み合わせで、こんなに(個人的に)グサッとくるものが作れるんだなぁと感じ、カード以外の無限のことばの組み合わせでできる短歌の世界っておもしろいかもと思わせてくれたこの作品に決めさせていただきました。‬
社畜に響きます。
 
天野慶賞】
キングオブ気まぐれサラダ道連れに水の底から海老の秘密を
(作者:オオヤマ  さん)
 
〈選評〉
深海から海老を引き連れて、お皿の上できらきらしているサラダ。フォークをプツリと刺すと、海底の潮の流れの勢いとともに、秘密が溢れ出す。まさにキングオブ気まぐれサラダ!
いろんなサラダの歌が出来上がりましたが、シェフの素敵な気まぐれさ、この歌がいちばんでした。
 
 
以上、三首を優秀賞とさせていただきます。
優秀者にはそれぞれ、賞品をお送りさせていただきます。
おめでとうございます!! 
 
#ミソコン は終わりましたが、今後もぜひミソヒトサジで作った短歌をTwitterやブログなどでご紹介ください。
ミソヒトサジはTwitterでの皆様の面白い作品から火がついて広まってきたゲームです。
発売1周年を迎え、初版と定食版を合わせて1000個以上の商品が皆さまの手元に届き、短歌を知らない方も、短歌が好きな方にも、日々たくさんの方に遊んでいただいているのは、作者として本当に嬉しいです。
まだまだ短歌の面白さ、言葉を組み合わせる面白さを伝えるため、取扱書店やゲームショップの方、遊んでくださる皆さまと協力しながら、これからもより多くの方にミソヒトサジを知ってもらえるように頑張っていきたいと思います。
今後とも短歌カードゲーム ミソヒトサジをよろしくお願いします!!