「普通の歌会」レポート
5月7日、5と7の日=短歌の日! と思って、歌会をしてきました。
タイトルは「普通の歌会」。
ここのところ、「短歌×カラオケ」とか「短歌×読書」とか、腐女子ばりのかけ算大好き女と化しておりましたが、一度初心にかえってみました。
参加者12人(うち3人は見学者)という私のイベントにしては大所帯な人数で開催することができました。
ありがとうございます。
以下、参加者の詠草一覧(2名は未公表希望なので計7首)です。
水曜日午後の鍵盤ハーモニカ息継ぎの度大気が揺れる/のにし
本当に琵琶湖の水の止め方を知っているのか琵琶湖県民/蓮
タンババシタンババシバシタンババシと丹波橋駅通り過ぎゆく/いばひでき
深刻なあなた不足が叫ばれる恋愛途上国の者です/宇野なずき
伏せ置きの書物のように膝開く決して言わない言葉の代わりに/雨
逆月へ 辿る指先 依るべ無く 背を呼ぶ声も 眼差し空ろ/由香
高床式倉庫に夢を蓄える ミッキーマウスにかじられぬよう/なべとびすこ
以上です。
終始和やかな感じで非常に楽しかったです。
そのあと、いつものごとく短歌カードゲームをやってみました。
ルールを改変したり、新ゲームを試してみたりしたんですが、めちゃくちゃ盛り上がりました。ざっくり言うと、五文字と七文字のカードを組み合わせて短歌を作るゲームです。
ゲーム内でできた短歌。
ウエストが観音開き不思議だね中はしっとりかもしれないね
ナウシカもくるったようにフラダンス地獄のようだゴルフ場にて
好きだった木村拓哉とあと少しゴルフ場にて脱兎のごとく
ぜったいに殺してみろよそれはもうコナン君かもかもしれないね
こんな感じです。
こちらのカードゲーム、商品化を目指しておりますので、今後もcheckしてくださいね。
最後に、以前にも告知しましたが、来月の「歌会たかまがはら」のゲストに呼ばれています!
ぜひ短歌のご応募、なべとびすこへの質問をよろしくお願いします。
また、6月12日には公開収録もございます!
ぜひ見に来てください!
短歌グッズを着ていく予定です。
「彼はいわゆる辞書歩きをした。」
常温の毛布と体温分け合ってたった一人で春を身籠る
これは、自分で言うのは恥ずかしいけど、「春を身籠る」ってフレーズ、良いですよね。
これを生み出すためにやってみたのが「韻」で言葉のバリエーションを考えるって方法。
元々は
春を彩る
って言葉から「いろどる」の部分で韻を踏める言葉を考えてた。
それで、「身籠る」が出てきて
「春を身籠る」はオリジナリティあるな!と思って、すぐにメモして、そこから広げた。
だから、短歌の中では韻を踏んでないけど、普通の「春を彩る」っていうよくある言い回しが下敷きになってるから、とりあえず耳触りはよくなるってところがポイントな気がします。
「桜舞い散る」
→桜張り切る、桜がイビる、桜ダシ汁…
みたいな。
「桜張り切る」は使えそうですね。
今日も桜が張り切っている
とかいう下の句も作れそう。
そんな感じで、韻からキャッチーなフレーズ作るの楽しくないですか?!
まだ誰も言ってない言葉、誰もしてない組み合わせで、言葉を超えていく。
それが作れたら、短歌に入れたくなっちゃいませんか?!
ぅてことなんですよね。
短歌も韻も楽しいので、どんどんやっていきましょう。
今日は「うたの日」のお題が「韻」でした。応募しましょう。
短歌入門書大好き女が「もしも短歌がつくれたら」に行ってきたこと、など
牛隆佑さんの「もしも短歌がつくれたら」に行ってきました。
という話の前に、私は短歌の入門書を読むのが好きです。
「短歌入門書大好き女」なのです。
これまで読んだ入門書はこんな感じです。おすすめの意味も込めて全部あげてみます。
穂村弘『はじめての短歌』『短歌という爆弾』『ぼくの短歌ノート』
枡野浩一『かんたん短歌の作り方』
俵万智・一青窈『短歌の作り方、教えて下さい』(短歌初心者の一青窈さんに俵万智さんが短歌を教える本)
天野慶『ウタノタネ』
(厳密に言えば入門書ではないですが、作家の西さんと芸人のせきしろさんが連載で毎月短歌を作る練習をする、という内容です。)
周りの短歌を詠んでる人に、「短歌の入門書読むの好きなんですよ」と言うと、読んだことない、って人ももちろんいるので、この際入門書の魅力を伝えておきたいと思います。
入門書は、その筆者が創作をする上で、大事にしている部分が書かれています。
なので、歌を詠む際の「物の見方」、「言葉の選び方」、定型(五七五七七)を守ること(リズム)など、重点が置かれている場所がそれぞれ違います。入門書なので、どの本にも共通する部分はありますが、比重はかなり異なります。
ちなみに、私が一番好きなのは穂村さんの『はじめての短歌』ですが、ほとんどが「物の見方」の話で、紹介されているものも破調が多く、定型についての話はほんの少しです。
あと、入門書には必ずいろんな名歌の引用が載っているので、知らない歌人の作品と出会えるのもいいですよ。
ということで、昨日は
牛隆佑さんの「もしも短歌がつくれたら」に行ってきました。
牛さんが初心者向けの内容で、「何を教えてるのか?」をチェックしたかったんです。
ワークショップの内容をそのまま引用してみます。
短歌、あなたも作ってみませんか?
短歌は五・七・五・七・七という形で作られる、日本古来から続く歌のスタイルです。
この会では「いい作品を作ろう」というスキルアップを目指すものではなく、
「言葉あそびをみんなで一緒に楽しもう」という目的で、
短歌を作ったことがない方でも楽しめるようなプログラムです。
ということで、初心者向けの短歌ワークショップで、毎月第二木曜日にやってます。
昨日は、「短歌を作る準備運動として、小説の冒頭文を書いてみましょう」という内容でした。テーマがないと描きにくいので、お題の紙を引いて、まず小説をバーっと書きます。冒頭文なので、ちゃんと終わらさなくてもいいので、書きやすいです。
それを読み上げて、印象的なフレーズをいくつか拾いだます。
この部分はすでに7文字なので、二か四句目か結句に入りそう、とか、六六になっているので、助詞を整えたりとか、いろいろ動かしながら考えてみます。
うまくいかなったら牛さんがアドバイスしてくれます。
私の場合は、テーマが「鳥」でした。小説の内容は、翼はあるけど自分は人間なので使えない。使えない翼はただの柄だ。みたいなものでした。
作った短歌は
飛ぶことのできない羽根は柄である 重たい柄に風がぶつかる
火の要らぬ生活のなか人間の証明書の字がかすれて消える
鳥だって飛びたくない日があるように生きたくない日も生きねばならぬ
飛ぶことに憧れている僕たちが火を使わない生活をする
翼など要らない鳩が歩いてるところを襲ってあげてる子ども
二首目と四首目は着想がほぼ同じで、言い方を変えただけです。
1首目は、小説から取り出した時は羽根ではなく「翼」でしたが、音を整えるために変えました。
5首目は、「鳥」だったところを「鳩」の方が具体性が出る、ということで変えたり、アドバイスをもらいながら修正していきました。
小説の冒頭文から作ると言っても、ストーリーよりも、「印象的な言葉(パンチライン)」を拾える、という点が大きなメリットかと思います。また、小説の中にすでに個性が出てるので、それも短歌に組み込めるというところも良いですね。
牛さんの大事にしてる部分、ふわっとわかった気がします。行ってよかったです。牛さんありがとうございました。
ところで、短歌にハマってる、と言うと、短歌の説明を求められることも多いです。
「短歌って何?」「好きな短歌は?」とか。で、せっかく短歌に興味を持ってもらったら、やっぱり良さを伝えたいって思います。そういうときのために、初心者が一発で笑ったり、「おー!」って言うような好きな短歌を用意しておくと楽しいです。
私は最近ラップ(韻=ライミング)にハマっているので、韻の説明もできるように用意してるので、「韻ってなんなんですか?」「好きな韻はなんですか?」って話しかけてみてくださいね。話しかけられる準備はできています。
でも、「短歌の話になることってある?」という人のために、こんなものを作ってみました。
短歌グッズ!!
短歌パーカー!短歌Tシャツ!短歌マグカップ!などなど!!
これを着て、
「そのパーカー可愛いやん!…田中IS HERE…?」
「田中じゃなくて短歌!」
「短歌ってなんやっけ」
「それはね…」
という流れに持ち込んでください。短歌に興味を持ってもらう餌を撒くのです…。
おいおい最後に告知かよ、って思いましたね。
さらに告知です。
Ustreamで短歌の紹介をしている「歌会たかまがはら」さんのゲストに呼ばれています!!
ありがとうございます…。
募集テーマは「大人」です。
短歌と同時に、なべとびすこさんへの質問も応募できます…質問ある人いるんでしょうか。
ご応募よろしくお願いいたします!!
5月7日は短歌の日
ブログ一気に更新してすみません。
5月7日、5と7の日ということで、短歌のイベントやるしかないでしょ!
ということで、イベントやります。
5月7日(土)13時〜17時@上本町
(参加者には詳しい場所をお教えします。)
「普通の歌会」をやります。
最近、YUTRICK含め、いろいろイベントをやってるんですが、コンセプトをキャッチーにして話題になりたいと思いすぎて、「普通の歌会」をやってないことに気づきました…。
そもそも鍋ラボは「短歌ど素人の会」という企画から始まったので、ちゃんと初心に帰って歌会をやります。事前に集めた短歌を当日合評する、という感じです。
お題もありません。未発表、既発表も問いません。
(ただし、既発表の際は、著作権の扱いには注意してください。いただいた詠草は当日だけでなく、ブログなどでも発表します。)
そして、今回は「短歌、全然わかりません」「歌会、行ったことありません」っていう方の見学を二人まで受け付けます。ぜひ一度見に来てください。
参加者はnabelab00@gmail.com宛に「普通の歌会参加希望」、見学者は「普通の歌会見学希望」という件名で、お名前(筆名)とともにメールをお送りください。
または、Twitterで鍋ラボ(@nabelab00)宛にDMをお送りください。DMの場合も、最初に「普通の歌会参加希望」とタイトルをつけてお送りください。
会場の詳細や当日の流れ、詠草の送り先などをご連絡します。
この日のメインはあくまで「普通の歌会」ですが、2〜3時間程度で終わると思いますので、終了後、17時までの余った時間で「短歌カードゲームミーティング」を行います。
今年の秋頃までに、短歌カードゲームの試作版を完成させたいと思っています。そのルールの確認やネーミングの相談、できれば、実際にプレイしてみる時間を作りたいです。
ご協力お願いいたします。
こちらの短歌も4月12日まで募集しておりますので、よろしければお願いいたします。
「言bar」レポート
4月2日、梅田のコモンバーシングルスで短歌とラップと大喜利のバー、「言bar」を開催しました。ちなみに、このバーは講習を受ければ誰でもマスターになれて、いろんなコンセプトバーを開催することができます。楽しいのでもっといろんな人がマスターになって言葉のイベント開催して欲しいですね。
→詳しくは
ということで、短歌と大喜利とラップ。
まずは短歌です。今回も「うたいちもんめ」で遊びました。
5文字のカードと7文字のカードを組み合わせて、交換したりしながら短歌を完成させます。
今回できた短歌で好評だったのはこんな感じです。
なんて日だ何もわからず好きだった木村拓哉と世界の果てへ
空を飛ぶ桜の花がはるばると世界の広さ地獄のようだ
冬の朝抑えきれずに待ちたまえ木村拓哉と訴えてやる
過去もうたいちもんめでいろいろ紹介してますが、みんな「木村拓哉と」カードうまいこと使いすぎなんですよ。
うたいちもんめ以外の遊び方も考えてたんですが、時間が少なくてこれしかできなかったです。
続いて大喜利。
木曜何某さんが司会をしてくださったおかげで、大喜利の方がたくさん参加してくださって非常にありがたかったです。
大喜利初心者の方も参加してくださって、人数も多かったので非常に楽しかったです。
最後にラップです。
参加者は短歌とか大喜利はやったことはあったと思うんですが、ラップが好きな人はほぼいなかったと思います。つまり、私がやりたかっただけです。
とりあえず、ラップとライミング(韻)は違うっていう話から、
基本的なことを説明しました。
韻の条件「二つ以上の言葉の母音が一致していること」
例)
言葉(kotoba)/諸刃(moroha)/底だ(sokoda)
:すべての母音が「o o a(おおあ)」で一致している
みたいな話から入りました。
このへんの説明は細川貴英さんの著書『声に出して踏みたい韻』から要約しつつ、実際の歌詞を見ながら説明、といった感じでした。
(細川さんはブログも面白いです
)
映画「木更津キャッツアイ」の主題歌、「シーサイドばいばい」の歌詞は
木更津の街並み
過ぎていく足並み
残してくアリバイ
押しつけなタシナミ
この街の明日に
家族のまじわり
塩辛い涙に
というように、アンダーラインを引いている部分の母音が「あいあい」で、テーマの「ばいばい」を強調させてるよ、みたいな感じです。
説明の後、みんなに「課題」と同じ母音の言葉を言ってもらうというのをやりました。
些細 ささみ 話題 裁き たたみ 嵐 仲居 山菜 魔界 甘い やっかみ
さっぱり 肩に 生身…
など。
レベルを上げて「少年少女」の7文字で挑戦してみましたが
側転虚無僧とかいう謎ワードも飛び出してめっちゃ面白かったです(めっちゃ面白かったのにメモするの忘れた)
実際の曲を聴いてみて、韻を踏んでいる部分がわかったら手を挙げるとか、いろいろ試してみました。
最後に、せっかくなので、「韻を踏んだ短歌を作ろう」というのをやってみました。
5・7・5・7・7の7・7の部分(下の句)でまず踏んでみようということで、
「うたいちもんめ」で使ったカードの中から韻を踏む言葉を決めました。
「逃げっぱなしの」
だったので、「逃げっぱなしの」のと韻を踏める言葉を探して
「事件は最後」になりました。
上の句もやってみようということで、初句はカードから「知ってるか」になりました。
いろいろ出して言ったんですが、「十手(じって)ルアー」という謎の言葉が飛び出し、よくわからんけど面白かったので採用しました。
「知ってるか十手ルアーの」まで来たので、三句目は「手ルアーの」という後半で韻を踏むことになりました。
完成した短歌はこちらです。
知ってるか十手ルアーのテクはWAO! 逃げっぱなしの事件は最後
「知ってるか」と「十手ルアー」、「手ルアーの」と「テクはWAO!」、「逃げっぱなしの」「事件は最後」で3回韻を踏めました。
最後まで十手ルアーってなんやねん…って感じですが、めっちゃ楽しかったです。
短歌が三十一文字の制限の中でやるからこそ面白くなるように、韻を踏もうとすると母音の制限がかかるため、面白い言葉、独創的なのある言葉が生まれるんじゃないかと思います。
また、3文字程度では誰かがもう踏んでるやろ、と思って長くしてみたり、まだ誰も踏んでないような言葉を探したりするのも楽しいです。語彙の引き出しが増える感じですね。
最近衝撃的だった韻はCreepy nutsの「中学12年生」で「皆のユートピア ミラノ風ドリア」で踏んでたことです。(その前に「いざというときは」でも踏んでる)
韻についてはこれを読んでください。もっとくわしくいろんなテクニックについて書いてあります。ぜひ!
短歌、大喜利、ラップ、それぞれ別の面白さがあって非常に楽しめました。
こういうジャンルを超えた遊びはどんどんやっていきたいと思います。
せっかくなので「彼女は今日、」の歌詞についてもうちょっと書く
ブログが告知とレポートの繰り返しになってきてもったいない気もしたので、ブログっぽいこと書きます。
先ほどのブログに書いた好きな歌詞語る会(
)で私が持っていった、the pillowsの「彼女は今日、」の歌詞について詳しく書きます。
というか、さっきの記事に入れたかったんですが、自分が持っていった歌詞だけ詳しく書くのよくないかなと思って簡略化してました。
動かないバイクに乗ってトンネルの向こう走る幻を見てた こっそりと
(彼女は今日、/the pillows)
歌詞全文はこちら→http://j-lyric.net/artist/a0006c3/l00bad3.html
大雑把に言えば、自分と彼女の縮まらないどころか遠ざかっていく「距離」を例えたものです。
自分は動かないバイクに乗っているのに、彼女は走っている=距離はますます大きくなる というだけでなく、自分と彼女の間に「トンネル」まであって、しかも走っているのは「幻」で、それを「こっそり」見てる、っていう何重にもフィルターがかかったような歌詞が切ない!という内容で発表しました。
しかし、発表後、歌詞全文を見ると新たな解釈も出てきました。
動かないバイクに乗ってトンネルの向こう走る幻を見てた
という歌詞は、二回登場します。でも、二回目は「こっそりと」という歌詞はありません。
そして、二回目の前の歌詞は「彼女は今日、」で終わるため、二回目の「動かないバイクに乗っている」のは「彼女」で、他の誰かを見ているのではないか、という説です。
自分→彼女→彼女が好きな誰か
という構造ですね。でも彼女はその相手を「こっそりと」は見ていないというところにさらなる切なさがありますね…。
ただ、二回目の前の歌詞は確かに「彼女は今日、」で終わるんですけど、曲で言うとここで間奏が入るので、本当に次の「動かない〜」とつながっているかはやっぱりわからない気もします。どっちにしても、主人公は彼女に相手にされてない感があるし、彼女はいなくなるしで、何にせよ切ないんですけどね。
the pillowsの歌詞は、自分の気持ちが相手に通じないって内容が多くて切ないです。
あと、歌詞中で犬に吠えられたり、犬にアドバイスされたり、猫がなついてたと思ったらエサほしかっただけとか、人間以外とも心が通じてなかったりします。雨にも降られがちなので天気とも相性悪いです。
キャリア25年のベテランバンドなんで、曲数多いし、ハマると楽しいです。
ぜひいろいろ聞いてみてください。
第1回 好きな歌詞語る会レポート
こんにちは。
3月21日に開催された「第1回 好きな歌詞語る会」のレポートです。大変遅くなってしまいました。
当日は6名が参加し、今回のテーマである「この比喩すげーな!って歌詞」について語ってくださいました。
●発表 なべとびすこ
動かないバイクに乗ってトンネルの向こう走る幻を見てた こっそりと
(彼女は今日、/the pillows)
歌詞全文はこちら→http://j-lyric.net/artist/a0006c3/l00bad3.html
自分と彼女の縮まらないどころか遠ざかっていく「距離」を例えたものです。これもう少し詳しく書きたいので次のブログで書きます。
●発表 のにし
夢を見ては打ちひしがれて 立ち上がってはまた憧れてさまよって
自分を知った気になって また分からなくなる そんな
青い春という名のダンスを
(青い春/back number)
歌詞全文はこちら→http://j-lyric.net/artist/a04fdf2/l02a9dd.html
「青春」を全体にわたって「ダンス」に例えている歌詞です。
●発表者 たゆか
点滴のように涙を落とす
(サンタマリア/米津玄師)
歌詞全文はこちら→http://www.uta-net.com/song/146926/
直喩で「涙」を「点滴」に例えています。同じ液体ですが、涙と点滴をつなげることって意外と思いつかない感じがします。
●発表者 イバヒデキ
二人の恋はまるで 三度離れたハーモニー
近くにいても手を伸ばせない
五線紙の上で
歌詞全文はこちら→
http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=56317
「二人の恋」を「ハーモニー」に例えています。曲中ではこの部分を実際に三度離れたハモりで歌っているそうです。
●発表 ヨノハル
僅かな侮辱と憧れがマッチの残り香のように漂い、感じた。
感じたんだよ光を
(中略)
田園に降り注ぐ水のようにラッシュは街の中へ染み渡り、溢れまい
溢れまいと堪えていた。
(口笛男/Fozztone)
二つ目のラッシュを田園に例えている方は、ラッシュっていうあまりいいイメージの無いものを「田園に降り注ぐ水」として表現したのがいいですね。
(ネットで公式の歌詞サイトがヒットしなかったので、全文URLは省略します)
●発表者 カナタ
折れかけのペンで物語を少し
変えようとしたらいびつな喜劇になった
(ジョバイロ/ポルノフラフィティ)
歌詞全文はこちら→
http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=B12045
皆知ってる曲ですが、このフレーズ改めていいですよね…。
ここまでで一周したんですが、時間が余ったので、もう一曲ずつ発表しました。
●発表 なべとびすこ
正義は勝つとか言っちゃってる 自分の声でイッちゃってる
中が見えない入り口へ誘う。
愛が救うとか言っちゃってる 恥ずかしげもなくやっちゃってる
画面の中の壊れた顔につられて、皆笑う。
あっそう、もうどうでもいいけど
大事なもんは見えないまんまモザイクかかってる
(mosaic/ハルカトミユキ)
歌詞全文はこちら→
http://j-lyric.net/artist/a056f42/l02ee36.html
全体が「テレビ」について描かれている歌詞で、テレビだけじゃなくて、「大事なもの(リアルなもの)」を見せてくれない社会に対する批判になっています。
●発表者 のにし
喜びは流れる水のよう
救いあげた手のひらからするりとこぼれ落ちた
それでも繰り返すように
ささやかに両手を濡らす
(踵で愛を打ち鳴らせ/ASIAN KUNG-FU GENERATION)
この部分は「喜び」について書かれていますが、歌詞の中で怒り、哀しみ、楽しみのそれぞれが何かに例えられています。
歌詞全文はこちら→
http://j-lyric.net/artist/a0006b7/l0284be.html
●発表者 たゆか
空が群青に染まり行く頃
西の方角を取りの群れが横切る
お前たちはどこまでも飛んでいくがいいさ
僕だっていつか見つけてみせるよ
(緑閃光/上北健)
歌詞全文はこちら→
http://j-lyric.net/artist/a05a669/l03773b.html
●発表者 イバヒデキ
アラスカであなたが突然空気になったと
そんなこと信じられると思う
飛行機のプロペラがまわっているのに気づかないほど
オーロラに夢中だったのね
(極光/さだまさし)
歌詞全文はこちら→
http://j-lyric.net/artist/a0004ab/l013be6.html
実際の写真家の方をモチーフに書かれた歌詞のようです。
●発表者 ヨノハル
あれは春という鮮やかな光 悲しみを溶かしまた出会えるように
今は遠すぎる 互いの日々も溶け合っていくだろう そのままの声で
歌詞全文はこちら→
http://j-lyric.net/artist/a00b172/l00c287.html
●発表者 カナタ
人生が二度あるならこんな険しい道は選ばないだろう
でもこの一回 たった一回しかチャンスがないのなら
何もかも諦めて生きていくつもりはない
(Fight For Liberty/UVERWORLD)
歌詞全文はこちら→
http://www.kasi-time.com/item-68062.html
●発表者 イバヒデキ
ヒマラヤほどの消しゴムひとつ 楽しい事をたくさんしたい
ミサイルほどのペンを片手に おもしろい事をたくさんしたい
(1000のバイオリン/THE BLUE HEARTS)
歌詞全文はこちら→
http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=39501
最後に、のにしさんが持ってきた「わからないけど皆と話がしたい」と持ってきて一番盛り上がった歌詞です。
君の白い腕はまるで 青いたたみのようだね
(若者たち/サニーデイ・サービス)
歌詞全文はこちら→
http://j-lyric.net/artist/a009851/l02d5a8.html
「白い腕」って言ってるのに「青いたたみ」…?
とか、「青いたたみっていうのは若いとか新しいってこと?」とか「たたみはいい香りするからそういうこと?」とか「寝転んでたら顔に跡が残るからとか?」などいろいろ話しあって盛り上がりました。
というわけで、知っている歌詞も知らない歌詞もたくさん知れて非常に楽しかったです。
最後の「君の白い腕はまるで 青いたたみのようだね」が謎めいていて非常に盛り上がったので、第二回やるなら、テーマは「好きやけど良さを説明できひん歌詞」にしたいと思います。
4月29日の古本市や5月はYUTRICK展などありますので、6月以降にやりたいと思っています。
以下、募集中ですので、ぜひよろしくお願いします!
4月12日まで(本の感想を短歌にしてください。短歌のしおりをつけて古本市で売ります)
4月15日まで(写真を短歌にしてください。甲南大学のギャラリーで写真と短歌の展示会を行います)