湘南乃風の睡蓮花ぐらいのテンションで短歌詠みたい
今日は「いろんな意味で歌会」でした 。
こちらのレポートはまた書くとして、途中で前にやった「基本的にはふつうにカラオケに行くけどがっつり歌詞の内容に言及する会」もやってみました。
それで、何歌おうかな〜と思ったときにとっさに浮かんだのがこれでした。
この曲、いろんな意味でマジですごいと思うんですよね。
出だしは、ちょっと曲調も静かな和風っぽい感じではじまって、
睡蓮の花のように 朝日に向け今日も歌う
睡蓮の花のように この思い水面に光る
まあいい感じの歌詞なんですよね。逆に、サビだけなんとなく知っててカラオケ入れた人、「あれ?間違って入れたかな」と思うくらいですよ。
それが急に
上がりまくる季節が来た
ヤバくなれるのは誰…
早々に雲行きが急に怪しくなって参りました!
ヤバくなれるのは誰かな〜???!!!!
と思ったところで
俺! 俺! 俺! 俺! Ole! Ole!
俺! 俺! 俺! 俺! Ole! Ole!
耳だけで聞いててもわからないかもしれませんが、カラオケでこの字面見ると、めちゃくちゃギアがあがった感じがするんですよね。
曲の感じもあがってきて、このテンションのままサビに突入します!!!
Ah 真夏の Jamboree レゲエ<砂浜<< Big Wave!!
レゲエ<砂浜<< Big Wave!!
見習いたい、効果的な「<(小なり)」使い方。
レゲエも良いし、砂浜も良いけど、何よりもBig Wave!! やぞ!!という強い意思を感じますね。
そしてこの曲の代名詞とも言える
「濡れたまんまでイッちゃって!!!」
「濡れたまんまでイッちゃって!!!」
カギ括弧を用いてるのも良いですね。ここで全員で声を出せよ、というメッセージも感じますし、最後のびっくりマークを贅沢に3つ使ってるところも良いですね。
そして、このパワーワードで、最大限にあがったテンションのままコールアンドレスポンスに突入…!
夏だぜ(Yeah!!) 夏風(Fuu!!) 夏晴れ(Yeah!!) 夏バテ(Boo↓↓)
夏だぜ(Yeah!!) 夏風(Fuu!!) 夏晴れ(Yeah!!) 夏バテ(Boo↓↓)
ポイントは、あげて、あげて、あげて、下げる(落とす)というところですね。
ここでも「↓↓」という視覚的にわかりやすい記号を用いているのもポイント。
(「夏だぜ」「夏風」「夏晴れ」「夏バテ」は韻を踏んでいます)
ここで2番に入るのですが、
黄色いバス越え江ノ島方面 スゲエ混み合ってる
ひまわり色した空への冒険 手取りあって
ここは「スゲエ混み合ってる」ってことが良いですよね。なんかわざわざ歌詞で言及しなさそうな情景でありつつ、
「スゲエ混み合ってる」=みんな江ノ島(夏の海、Big Wave)へ向かっているという、夏の盛り上がりと期待がわかりますね。
「ひまわり色した空への冒険」という詩的な表現も飛び出します。(リズムが7・7なので下の句にしたい)
空はふつう青いもので例えることが多いと思うんですが、おそらく彼らの思っている夏の空はとても眩しく、明るく、輝いているようなものなのかもしれませんね。
そしてソロパートが続きますが、
そんな気分で(Yeah!!) 巨大(Yeah!!)
フランクフルトを頬張りながら
ここ、「巨大」って書いてるんですけど、ルビが振ってるんですよ。
なんて読むと思いますか?
巨大(ぶってぇ)
でかそ〜!! オリジナリティのあるルビ〜!!
そして、1番と同じくアゲアゲのサビ(Ah 真夏の Jamboree レゲエ<砂浜<< Big Wave!!〜)を終え…
突然降り出した雨 ベッドで涙浮かべ
小せぇ声で「なんで俺だけ…」
待ち受けにしている写メ 変顔で思わず吹き出して
泣き言なんて言えるか「馬鹿やろうが! 寂しくなんかねぇ!!」
「雨」「浮かべ」「だけ」「写メ」など細く韻を踏みつつ、弱音とつよがりという内面的な部分を見せていきます。
そして3度目のサビ(Ah 真夏の Jamboree レゲエ<砂浜<< Big Wave!!〜)を終え、曲調がまた変わります。(この曲、曲調めっちゃ変わる)
夏の日差しが眩しすぎて 本当の笑顔見えなくなって
空を見上げることも忘れ 地面向いて足踏みしてるんじゃねぇ!
約束された明日なんてねぇ!! 当たり前なんて思ってるんじゃねぇ!!!
朝が迎えに来る幸せ 睡蓮とともに…
自分のことを鼓舞するような「じゃねぇ」の繰り返し、そしてここでも「!」がどんどん増えていくことで、視覚的に、感情の昂りを表現しています。
サビの「夏バテ(Boo↓↓)」のとこでも思ったんですが、「夏の日差しが眩しすぎて 本当の笑顔見えなくなって」というところとか、夏の「悪いところ」をちゃんと書いてるのもよくないですか?
そして、最初に出てきた「睡蓮」というワードが出てきて、また曲調が変わり、序盤の歌詞に戻ります。
Ah 人生という旅に出た俺たちには 後戻りはない
いつの日にか あの睡蓮の花のように
今まで流した涙の泉の上咲かせ
ここでも睡蓮が登場します。
この曲はあまりのサビのハイテンションっぷりに惑わされて、とりあえずテンション高い明るい曲、と思われているかもしれないんですが、
これまでの歌詞で、「なんで俺だけ…」「夏バテ(Boo↓↓)」「夏の日差しが眩しすぎて 本当の笑顔見えなくなって」など、悩みやネガティブな要因もしっかり描かれてるんですよ。
歌詞の序盤で出てきた睡蓮は
睡蓮の花のように 朝日に向け今日も歌う
睡蓮の花のように この思い水面に光る
という内容だったんですが、
あの睡蓮の花のように
今まで流した涙の泉の上咲かせ
というところで、この曲の歌詞に挿入されていた「涙」がなければ、睡蓮の花は咲かない、悲しみを乗り越えて咲いていけ!!という強いメッセージがわかります。
そして再度曲調が変わり
また始まった 真っ裸で 走り出した Season 夏は好きか?
このあとのコールアンドレスポンスなんですが
Uh〜Hi!Hi!
ためてから上げるパターン。これ声に出すとめっちゃ楽しいのでみんなも声に出してくださいね。
あと、ここも、いきなり「Hi!Hi!」じゃなくて「Uh〜」があることで、悲しみや悩みを超えて咲く睡蓮、というモチーフとあっていて良いですよね。
曲も大詰め。ここでも、
出会って 泣いて 笑って 泣いて
笑って 泣いて 笑って 泣いて
これまでの、あげてさげてというパターンをここでも使っています。
あと、ここも「笑って」で終わるんじゃなくて「泣いて」で終わるんですよ。だって泣かないと睡蓮咲かないんで。
最後にまた
「濡れたまんまでイッちゃって!!!」
で終わりです。このぐらいのテンションで短歌詠んだら何かが変わる気がしますね。