ちちんぷいぷいに出演したので、短歌を始めたい方におすすめの本を紹介します
10月1日、MBS放送「ちちんぷいぷい」のToday’s Voiceニュースな人、というコーナーに、歌人のなべとびすことして出演させていただきました!
ちちんぷいぷいは子供の頃から見ていた番組なので、本当に嬉しかったです。
番組は関西などの一部地域だけですが、見れなかった方は、ヤフーニュースで一部内容が掲載されているので、こちらを読んでみてください。
スタジオでは別の短歌も紹介してくださいました。
西アナウンサー、ありがとうございました!
(写真掲載許可いただいています)
番組の影響もあって、Twitter(@nabelab00)や、Facebookページのフォロワーも増え、通販でミソヒトサジを購入してくださった方もいて、本当にありがたく思っています。
フォローしてくださった方にはおそらく、短歌をこれから始めたいという方も多いんじゃないかと思います。
なので、
私が短歌を始めた頃に読んでよかった本、を紹介しようと思います。
短歌を始めたい、でもどうしていいかわからない…
もちろんそんな方のための「短歌カードゲーム ミソヒトサジ〈定食〉」なのは間違いないんですが、ミソヒトサジで掴めるのは、
★5・7・5・7・7のリズムの気持ちよさ
★31文字で表現のパターンは無限
★短い中で言葉を組み合わせる面白さ
という3点だと思います。
ここから先に進み、何かしんどいことがあった時や、感動する出来事があった時、「今の気持ちを短歌にしよう」と思って欲しいわけです。
そのためには、ミソヒトサジだけじゃ足りないのもわかってます。
なので、そんな方のために本を紹介します。
私が初めて読んだ短歌の入門書はおそらく穂村弘さんの『短歌という爆弾』でした。
この本、最初の方はめちゃくちゃ面白いんですが、途中から急速に話題がめちゃくちゃ難しくなって置いていかれます…。
ただ、序盤は本当に面白いのと、「終章」と「あとがき」が素晴らしい。多分ここに描かれている感覚が、今も私を支えてるんだと思います。
ただ、私はこの本をたまたま最初に読んだけど、結構難しい本かもしれません。難しいところを読み飛ばして、いつかもう一度戻ってくるのも良いかも。
同時期に短歌同期のかつらいすさんにオススメされたのが『はじめての短歌』。(当時は文庫化されてなかったけど最近されました)
これは、「短歌の作り方」というより、「良い短歌って何?」「なぜ良いのか?
」が詰まった本です。なので、リズムにおさめる方法とかはほとんどなくて、定型(5・7・5・7・7)を崩した歌がたくさん引用されるので、これだけ詠んではじめた人は最初に破調の短歌を作りがちな気がします(私もそうでした)。
ただ、この本でも穂村さんの短歌に対する思いが書かれていて、私が番組やwithnewsのインタビューで語った思いとかは、ほとんどこの本の影響だと思います。
また、短歌に限らず、音楽を聴いてても歌詞とかに注目する方は面白いと思います。
実際に作る時に役に立ったのはこの本だと思います。
枡野浩一さんの『かんたん短歌の作り方』
枡野さんは極論っぽいことも書くんですが、最初の方はちゃんと5・7・5・7・7を守って書いた方がいい、という話は私もワークショップをやる時に必ず伝えています。
穂村さんの2冊で「短歌を読むときの視点」を理解して、基本はほとんどここに入ってるんじゃないかなという感じです。
『短歌の作り方教えてください』
タイトル通り、歌手の一青窈さんが俵万智さんに短歌を学ぶ、という内容です。実際に初心者の方がどういう風に詠んで、成長していく過程が見れるので面白いです。
吟行のレポートもあります。
「いやいや、私は短歌の作りたいんじゃなくて、短歌を読みたいです!」という方もいると思います。
いきなり誰かの歌集を買う、というのも良いと思いますが、そもそもどんな短歌が好きかも最初はわからないと思います。そういう時は、いろんな人の短歌がたくさん載っているのを読むといいんじゃないでしょうか。
『短歌ください』穂村弘
ダ・ヴィンチの人気コーナー「短歌ください」の掲載作品が収録されています。(短歌くださいシリーズは多数書籍化されているので、面白ければ他のも読んでください)
一応一般の方(プロも混ざってますが)の作品が集まっているんですが、おすすめポイントは穂村さんからのコメント(解説)があること。
短歌自体面白いものも多いんですが、理由がわからなくても解説を読むと納得できると思います。
また、この中で何度も同じ筆名を見ることもあると思います。そういう方は検索したら歌集が出てたりすることもあるので、作者も一緒に見てみましょう。
同じように、いろんな短歌が読みたい方は、『食器と食パンとペン』もオススメです。
一つの短歌に対して、イラストレーターの安福望さんがイラストを描いているので、短歌と一緒にイラストも楽しめます。
私は最初の頃は「短歌だけ読んで、ワケわからんかったらどうしよう…」という気持ちが強かったので、さっきのように解説があるものや、イラストが付いているものから勧めます。
変わり種の短歌関連の本でいくと、これも面白かったです。
西加奈子さんとせきしろさんが短歌を詠む連載です。ゲストが豪華なので、ゲスト欄を見て興味が湧いた方はこれも気楽に読めていいと思います。入門書的な内容とは少し違いますが、読み物として面白いので。
でも、やっぱり歌集を読むのがいいんじゃないかなっていう気持ちもあります。
書肆侃侃房 新鋭短歌シリーズ
このシリーズで好きな歌集がいろいろありますが、やっぱり歌集となると本屋で中身を見てピンときたのを買うのがいいと思います。
「いやいや、その歌集を売ってるとこがどこやねん」と思う方も多いと思います。
ここからは関西の情報ですが、まず「葉ね文庫」に行きましょう。
中崎町駅からすぐ、梅田からでも歩けます。
営業時間が特殊なので、よく見ておきましょう。
火・木・金:19時~21時30分
土:11時~21時30分
私の歌集やミソヒトサジも置いてもらってます。通販で買うよりやすいですよ。
短歌の本がたくさんあるので、ぜひ行ってみてください。
ただ、最初に挙げた入門書は置いてない場合もあると思います…
私の場合、入門書関連は主に「スタンダードブックストア」で買っていました。
穂村さんのエッセイも豊富で、ある程度まとまって置いてあるので、そのコーナーを探してみてください。
以上です。
短歌カードゲーム ミソヒトサジ〈定食〉と、短歌を今後ともよろしくお願いします。なべとびすこでした。