森ノ宮まちライブラリ古本市レポート
こんにちは。
4月29日に森ノ宮まちライブラリで開催された古本市で「TSUMIKI BOOKS」という名前で出店しました。
これまでに奈良の大門玉手箱、兵庫の芦屋川古本市には出店したことがありましたが、その際、「ただ古本を売るだけなら、もっと本に詳しい人の方がいいやろうな…」と思ったんですよね。
せっかく本も短歌も好きな私が古本市に出すなら、何か面白いことをしたい!と思って「ウィズ短」を企画しました。
こんな感じで、本を完全にカバーで隠して、短歌と値段のみで販売しました。
中身が分からないから注目してもらえるし、「これ何?」と聞かれたら「短歌です」と説明できるので、本をきっかけに多くの方に短歌についてお話しすることができました。
ご応募いただいた短歌を紹介したいと思います。
※短歌/作者名(@Twitterアカウント)
(『元となった本』本の作者)
という順序で記載しています。
もう居るの裸の心配性さんがだから図書館で待ってる/雨
(『つづきの図書館』柏葉幸子)
わたくしの指がそわそわし始める嘘で固めた桜の中で/雨
(『四月は君の嘘』(第1巻)新川直司)
ずっとずっと好きと鳴いておりました空の器官で見えない瞳で/雨
(『サマーサイダー』壁井ユカコ)
永遠に小5 の夏であるようなまぶたの奥のきみを見ている /シュンイチ(@y_xy11)
(『しずかな日々』椰月美智子)
でこぼこの日々 まっすぐに帰る道 誰かがいつも語ってた夢/シュンイチ(@y_xy11)
(『帰宅部ボーイズ』はらだみずき)
ああこれはひみつのはずだ きらきらと君のしんじつ夜にこぼれて/かつらいす
らんらんららん、ららんらん十二個のひかりとなって燃やすよ、いのち/真篠未成(@Mashino_Misei)
(『ねこはしる』工藤直子)
路地裏のレトロはまるくてかしこくてメトロポリスを誰も知らない/真篠未成(@Mashino_Misei)
(『大王』黒田硫黄)
育つほど醜いならば育たないほうがいいだろそうだろ諸君/亀山真実
鍛え上げられたお前の肉体をトルソオにして喰らいたいのだ/亀山真実
神が与え給うたあなたの琥珀の眼 今日も世界の終わりを見てる /花撫(@ellis_kanade) )(『琥珀のまたたき』 小川洋子)
時間とか空間とかいう概念は捨ててしまえよ ここは《妄想》(フィクション) /花撫(@ellis_kanade)
(『月世界小説』 牧野修)
愛という精神病から目を覚ませ!彼女は本当にファム・ファタールか?/花撫(@ellis_kanade)
(『郵便配達は二度ベルを鳴らす』ジェームズ・M・ケイン)
平凡のなかで作った泥だまり連れ出される日をただ待っている/なべとびすこ
(『アズミハルコは行方不明』山内マリコ)
常識を疑うことを拒まれた子らのお腹がぐうぐうと鳴る/なべとびすこ
(『カルト村で生まれました』高田かや)
当日は18冊持って行きましたが、15冊売れました…!
買っていただいた皆さま、短歌を応募してくださった皆さま、本当にありがとうございました!