歯医者はなぜ自画自賛をしてくるのか
私が行ってる歯医者はサトラレかと思うくらい思考がダダ漏れで、その前に「サトラレ」のことを知らない人はぜひ漫画を読んでください。(なぜなら私が人生で1番好きな漫画だから)
映画とかドラマ版もありますが、できれば漫画を読んでください。
まあ簡単に言うと、サトラレは「考えてることが人に伝わってしまう障害」(架空の)です。
もし私が街でかっこいい人を見かけて「うわ~あの人かっこいい~結婚してくれ~!」って思ってたら、そのかっこいい人だけでなく、周りにいる人にもこれが伝わっちゃうってことですね。
そんなことになったらもちろん「生きづらい」どころではなくて、まともには生きていけないんです。
だから、国はサトラレ自身にサトラレってことを悟られてはいけないんですね。サトラレはみんな天才的な頭脳や才能を持っているので、国から守られてるんです。
この「サトラレ自身は自分がサトラレとはわからない」という設定がミソで、「サトラレ」の漫画や映画やドラマ見た後、多くの人たちは「自分もサトラレなんじゃ…?」と思ったわけですね~こういうリアリティは大事~!
そんな話は置いといて、私の通ってる歯医者はめちゃくちゃサトラレみたいなんですよね。
しかも「あ~、ここの虫歯、写真では見えんけど俺やから気づけたなあ」「これはふつう治療が難しいけど、俺やからできたなあ」みたいな自画自賛がほとんどなんですが、
たまに失敗というか、虫歯を見落として「あ~っ、ここもっと早く気づけたらよかったな…写真ではたしかに見えんけど俺ならば……俺としたことが…」みたいなことまで言うんですよ。うるせ〜。
私は母と同じ歯科医に通ってるので、「きみのお母さんは歯茎が終わってるから」と言ってしっかり歯茎をマッサージするように歯を磨けと言ってきたり(指示自体は正しい)、「ボーイフレンド作るなら歯が強い子がいいね」などと言ってくるんですね。
これはもうサトラレとかいう問題じゃなくてデリカシーとかの問題やと思うんですけど。
あとFMのラジオがかかってるんですが、ラジオに対しても話しかけてることが多いです。一人でしゃべってるのに急に助手の人に「サカナクションってなんでサカナクションって名前なんやろ…知ってる?」とか話しかけたりするんですよね。(私は「魚」+「Action」ですよって言いたかったけど、治療中で口を開けてたので何も言えませんでした)
ただ、その話を友達にしたところ「え、ウチの歯医者もよく自画自賛してるわ」と言われんです。
そして別の人にその話をすると「私が言ってる歯医者も自画自賛してる!」って言ったんですよ。
3人中3人の歯医者が自画自賛をしているんです!(なんて薄っぺらい統計結果なんや)
歯医者は自画自賛をする生き物なんか?って話なんですけど、
たしかに歯医者って、虫歯を見つけたら嫌がられる(早期発見やから良いことをしてるのに)し、うまく治療したとしてもそれは当然のことで感謝されるわけでもない。
どれだけうまく治療しても、患者はそんなことには気づかずに、麻酔がかかって違和感のある頬をさすりながら不機嫌に出て行くだけ。
つまり、ほかの医者、なんならほかの職業に比べて感謝されてないのが歯医者なんじゃないか?という話になったんですよね。
感謝されず、自慢の腕を褒められることなく、評価されることもない。
ややこしいとこにできた虫歯削りアワードみたいな大会もたぶんないし、痛みの少ない治療したで賞とかもたぶんない。
そんななかで子どもに泣かれたり、大人にも怯えた表情をされたりして、いつしか歯医者は自画自賛を始めるのではないか。
「俺はややこしい虫歯も治せる医者」
「俺は写真には映らない美しさ(虫歯)を見逃さない歯医者」
そうやって自分で言っていかないと、虚しくなってしまうのかもしれませんね。
だれかややこしいとこにできた虫歯削りアワードみたいな大会をひらいてあげてください。