モンスターファームのシステムってめちゃくちゃ画期的やったよな
歌人のなべとびすこです。突然ですが、モンスターファームって今思えば画期的なシステムでしたね。
昔やってたテレビゲームの話になったとき、世代的にどんぴしゃなのはポケモンです。
ゲームボーイを持ち始めた小学校低学年の頃にポケットモンスター赤緑が発売されて、
そのあと金銀が発売されたときもまだ小学生。
映画は公開されるしアニメは放送されるし、まさに大ブームの真ん中にいました。
ただ、個人的に思い入れがあるのはプレイステーションで発売されていた「モンスターファーム」、その後に発売された「モンスターファーム2」。
モンスターファームの思い出はいろいろあるんですが、そんなことより私はこのモンスターファームのシステム、今思えばめちゃくちゃすげえなって思うんですよね。
ポケモンの場合、モンスターはだいたい(ゲームの世界のなかの)「やせい」にいて、それをモンスターボールで捕まえる、っていうのが一般的です。
(それ以外にもおっさんからコイキング買わされたり、スロットでコイン貯めてポケモンと交換したりとか例外は多数ありますが)
モンスターファームのモンスターはね、CDから生まれるんですよ。
神殿ってとこに行って、CDを入れたらモンスターが生まれるんです。
プレイステーションのソフトはCDと同じ円盤型です。だからプレステでふつうの音楽CDも再生できたんです。
それを利用して、CDからモンスターが生まれるって仕組みだったのがモンスターファーム。(ほかのゲームでそのシステムがあったかは知らん)
CDによって生まれるモンスターが違うから、みんな自分の親が持ってるCDいろいろ入れたり、自分が持ってるほかのプレステのソフトを入れたりしていろんなモンスターを生んで楽しんでたんです。
レアなモンスターもいて、たとえば、Mr.Childrenの「深海」っていうアルバムを入れると、珍しいアンコウみたいなモンスターが生まれるんです。「深海」やからアンコウ。
攻略本にはレアモンスターがどのCDから生まれるか、みたいな一覧表もあって、そのCDが家にないか探したり。
あと、モンスターファームがアニメ化されたときの鈴木亜美のCDを入れるとレアモンスターが生まれたり(たぶんモンスターファーム2のほう)。
つまり普通は音楽を聴くために使うCDが、モンスターファームを持ってる人にとっては、モンスターの素材になるんですよね。
それでみんなゲーム上のモンスターを生むために、現実で行動する。
そういうシステムってめちゃくちゃ良いなって思っていて、なんか私はそういうことを思いつきたいんやと思います。
私が作った短歌カードゲーム ミソヒトサジは、5文字の言葉と7文字の言葉が書かれていて、組み合わせて短歌を作ります。
このゲームの制作中、私は世の中の5文字と7文字が、カードの素材に変わったんですよね。
もちろん普段から短歌を作ってるから多少敏感ではあるけど、ゲームにするという視点で見ると選び方も違ったと思います。
その気持ちを味わってほしいと思って、ゲームのなかにブランクカードを入れてます。自分で書きたい5文字と7文字を普段の生活で見つけてもらえるように。
あと、TANKANESSでルイージ店長さんに書いてもらってる「短歌コラージュ」もその意図があって、普通なら捨てるはずの紙が短歌の素材になるってところなんですよね。
新しい遊びのシステムを作れば、既存の要らないものが作品やたのしみに変わるのってめちゃくちゃ素敵やなって思います。
そういうアイデアをもっと形にしていけたら良いですね。