あなたの短歌はどこから?
私はハルカトミユキから、です。
というか、そもそも短歌を「知った」のは穂村弘さんでもあるんですけど、というか元々はただのほむほむファンなんですが、
歌集をはじめて買ったのはハルカトミユキのライブの物販ですし、最初のモチベーションはハルカトミユキなんですよね。
今日、ハルカトミユキのアコースティックライブに行きました。めちゃくちゃ良いライブだったので、過去に遡って書きます。
※ほぼ自分語りでライブのレポートではありません。
Twitterで散々書いてるので知ってる方もいるかと思いますが、ハルカトミユキが、私の短歌を始めたきっかけです。
歌人ではなくミュージシャン。
ギターボーカルのハルカさんとキーボードコーラスのミユキさんの2人のユニットです。
「短歌やってます」って言うと、「なんで短歌なんですか?」ってよく言われるけど、
「そもそもなんで短歌始めたんですか?」
っていう問いに、ヒくほどミーハーな答えを恥ずかしげもなく言わせてもらうなら「ハルカトミユキのハルカさんに褒められたかったから」です。
ハルカさんがTwitterで歌人をフォローしたり「食器と食パンとペン」をフォローして短歌をお気に入りしてるのとかも見てたので、短歌で有名になればハルカさんのところに自然と私の短歌が届くだろうという算段です。
だから当時の目標は、
ハルカさんに短歌をお気に入りされる
ために、
食器と食パンとペンでイラストをかいてもらう
ために、
うたらばとかに頑張って載る
ために、
短歌を頑張って詠む!!
という途方も無い目標を立てて頑張っていました。
「かばん」をハルカさんが購読してるって知った時は、かばんに入会したいと思ったこともありました。
とにかく、ハルカさんの目に短歌が触れることが目標だったんです。
ただ、実際は
フェスでハルカトミユキのサイン会に行く
↓
1回顔を覚えられる
↓
ファンレターやサイン会等短歌をやってることも伝える
↓
NHK短歌「ジセダイタンカ」に載り、
コラムでハルカさんの歌集について書く
↓
Twitterでハルカさんに「歌集について書いたので送っていいですか?」と聞いてリプライをもらい、事務所にNHK短歌を送る
↓
Twitterでリプライが来る!!!
という流れで、最初の予定よりもストレートにハルカさんに短歌を読んでもらうことができました。
目標を叶えた後、もはやミーハーな気持ちではなく、単純に「短歌が好き。短歌に救われる人がいるはず。もっと短歌が広まって欲しい」と思うようになって、YUTRICK、ミソヒトサジ、短歌のワークショップ等、活動を続けてきました。
話は戻って、今日のライブのツアータイトルは
「溜息の断面図 TOUR 2017-2018 種を蒔く〜種〜」
ツアーはアコースティック編成の種編、バンド編成の花編があって、今日は種編。
今年の春あたり、私はけっこう疲れてて、自分が短歌をやってる意味とか、イベントとかやってる意味とか、ミソヒトサジ作ってる意味とか分からなくなってて、
仲の良い先輩に「砂漠に種蒔いてる感じですわ」って言ってたんですけど、
ハルカトミユキが「種を蒔く」って言葉を大きく使ったときに、自分のやってることにも意味があるかもって思えたんですよね。
そして、蒔きはじめた種がそんなすぐに咲くわけないから、ここでやめたらあかんなとも思いました。
ジセダイタンカとか朝日新聞に載ったりしたことも、自分にとっては1つの花だったし、私が短歌広めようとして誘って人が今も続けてくれてるのも花だし、その他いろんな花が全部、種を蒔いてなかったら見れなかった花です。
種っていうのは自分にとって短歌を始めた頃からやってきた企画とか諸々。
まだまだ野望はいっぱいあるし、種のままのものだらけですが、頑張りたいなって。
ライブは新旧織り交ぜたセットリストで、「旧」の部分は私がハルカトミユキにハマった頃に聴いてたあたりの曲。
でも意外とライブで聴いたことない曲があったり(20回くらい行ってるのに)、ちょっと前に定番やったけど最近やってない曲があったり、最新アルバムとか新曲も交えながら、MC少なくて静かな昔の雰囲気のあるライブでした。
でも、静けさのなかにあたたかさもあった気がします。
行き始めた頃のライブは本当に静かで、緊張感があって、張り詰めてて、ピリピリしてて、客も棒立ちで、というか動けなくて、MCほとんどなくて、アンコールもなくて。
でもそのなかで懸命にハルカさんが歌ってたり、ミユキさんが力強くキーボード弾いてる姿が、でかい敵と戦ってるみたいだったんです。
その頃、自分もそれを見て勇気づけられてました。この人たちがこんなに本気で戦ってるんだから、自分も本気で戦おう、って。
最近は明るい曲も増えて、パフォーマンスも激しくなって、新たな楽しみもあって、表面的にも新しいハルカトミユキって感じでしたが、
今日改めて静かなライブで「やっぱり2人は変わったんや」って思いました。
あの時のピリピリしたライブも好きやったけど、いまもっと人間味があって、あたたかくて、でも確実に寂しさも知ってるみたいな。
寄り添ってもらえる歌になってる気がしました。
なんかそれがすごいいいなと思って。
ハルカさんがだいぶ前のインタビューで、自分たちが止まったままじゃ、お客さんが変わった時に置いていかれるみたいなこと言ってて、
お互いが成長してその先でまた会いたい、みたいなことも言ってて、
それが今日みたいな日なんじゃないかと思いました。
ライブ終わった後に、物販でCD買ったらサインもらえるってことで、CD全部持ってるしサインめっちゃ持ってるけど、昔のCDを買って、サインしてもらいました。
「短歌で頑張ってたら新聞に載りました」って言って「すごい!本当にすごいですよ」って言ってくれて、そういうのお世辞でも毎回嬉しいんですよね。
前も短歌の報告したら「応援してます」とか言ってくれて、応援してんのはどう考えてもこっちなんですけど、嘘でも嬉しいし、ファンなので嘘じゃないと信じて頑張りたいです。
歌集出してハルカトミユキに帯と解説書いてもらうまで辞められないと思う。
やっぱり短歌のイベンターじゃなくて、イベントが得意な「歌人」になりたい。
ついでにハルカトミユキを知ったきっかけとか書こうと思ったら異常な文量になって自分でヒいたのでやめます。
あと短歌の話だったせいでハルカさんの話ばっかり書いたけど、ミユキさんも最高なんですよ。
天才キャラみたいな感じやけど努力の人やと思う。
ここ最近、特にミユキさんに元気もらってるし、尊敬してるし、これもめっちゃ書きたいけどファンブログみたいになるからやめときます。
今日やらなかったけど、1番はじめに好きになった曲を貼ります。
https://youtu.be/vm6V4aBU_Ag
それではハルカトミユキ聴いてくださいね。
サインは「真夜中の言葉は青い毒になり、鈍い世界にヒヤリと刺さる」(←初期のepはタイトルが短歌になっています)にしてもらいました。聴いてみてください。